SixTONES 松村北斗が“ジャニーズJr.最後の日”に残した衝撃 『10の秘密』新たな謎が次々と表出

 誘拐された娘・瞳(山田杏奈)と、失踪した元妻・由貴子(仲間由紀恵)を探す圭太(向井理)の前に突然姿を現した由貴子。しかしそこに宇都宮(渡部篤郎)が現れたため、由貴子は逃げ出してしまう。1月21日に放送された火曜ドラマ『10の秘密』(カンテレ・フジテレビ系)の第2話は瞳を探すために奔走する圭太を中心に、第1話で触れられた“10年前の秘密”とは異なる、瞳の誘拐にまつわる新たな“秘密”が次々と表出するエピソードであった。

 菜七子(仲里依紗)のもとを訪ねてきた瞳の同級生の真衣(河村花)。彼女は瞳がいなくなる当日にピアニストの翼(松村北斗)に会いに行くと言っていたことを告白。それを教えてもらった圭太は、翼のいるジャズバーを探しに六本木の街で聞き込みをしていく。そして翼を発見して詰め寄るも、瞳は約束に来なかったということが明らかに。さらに圭太は、瞳がバイオリンをやめようとしていたけれど、圭太の期待に応えるために嘘をついていたということを翼から教えられることになる。

 「娘のことはなんでも知ってるって言えること自体、何にも知らないってこと」。瞳がいるのではと翼の部屋を必死で探す圭太に、瞳が隠し続けていた想いを告げたあとに翼が言い放つこの言葉は、本作の最も大きなテーマのひとつなのではないだろうか。それは圭太と瞳という前段を強調できる父と娘の関係性だけに留まらず、ほとんどの登場人物間における人間関係にも等しく置き換えることができよう。幼なじみとして親しく過ごしてきたにもかかわらず空手の腕前を知らなかった圭太と菜七子の間柄しかり、圭太と由貴子の関係も当然のように。

 そのようなある種のディスコミュニケーションがいくつも成立しているからこそに、この物語は複雑さを増していく。「私に任せて」と言い放ったにもかかわらず終盤に「設計のことはわからないから」と、由貴子から自殺した帝東建設社員の家に忍び込むことを頼まれた圭太(この2人のやり取りが電話のみで行われている点も、現代的なディスコミュニケーションを象徴しているのだろう)。由貴子がとあるデータを持っていると勘違いされていることから、瞳が“取引の材料”として誘拐されたというわけだが、その社員宅に宇都宮らがやって来るあたり、犯人は帝東建設とは別のところにいるのではないだろうか。

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