『スター・ウォーズ』完結にデイジー・リドリーらが心境を吐露 レイの両親は「明かされる」

 映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の来日記者会見が12月12日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われ、デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザック、アンソニー・ダニエルズ、監督のJ・J・エイブラムス、プロデューサーのキャスリーン・ケネディ、脚本のクリス・テリオが登壇した。

 今回の記者会見には、日本はもちろん、海外からも大勢のマスコミが駆けつけた。壇上に上がり、まず一言を求められたキャスト・スタッフ陣。レイ役のリドリーが「日本に来られて嬉しいです」と日本語で挨拶をすると、会場からは拍手が巻き起こった。ポー・ダメロン役のアイザックは「ハロー」と一言発し、会場の反応を確認しながら、「今回は僕にとって初めての日本です。最高の時間を過ごしています」と初来日の感想も。フィン役のボイエガも、「グッドモーニング」と挨拶をし、会場の反応に「クール、クール、クール」と笑顔を見せた。C-3PO役のダニエルズは「みなさん、こんにちは」と流暢な日本語を披露しながら、「C-3POは600万の言語を自在に操りますが、残念ながら日本語はその中に含まれません」とジョークを飛ばし、会場を笑いに包んだ。

 12月20日に日米同時公開される『スター・ウォーズ』シリーズ完結編となる本作。公開目前となった今の気持ちを問われると、エイブラムスは「この作品は約2年かけて作ってきました。やっと公開できる時がきて、みなさんと共有できることをとても嬉しく思っています。特に、ここにいる俳優たちの演技が素晴らしく、またILM(インダストリアル・ライト&マジック)のVFXも過去最高の仕事だと思います。なので、僕も非常にワクワクしています」とコメント。

 リドリーは「今回の現場は最高でした。私たちは、J・Jとクリスが作った世界観に楽しく入って演じることができました。再びジョンと共演することができたこと、初めてオスカーとがっつり共演できたこと、そしてアンソニーと再びお仕事ができたことなど、本当に毎日現場に行くのが楽しかったので、終わってしまうのは寂しくもありますが、みなさんとこの作品を分かち合えるのはワクワクしています」と現在の心境を吐露。アイザックは「正直、まだ公開しなくてもいいという気持ちです。公開するということは、ここにいる楽しい時間を過ごしている友人たちとさよならをするということでもあるから。だからもう少し作り続けない?」と冗談交じりに話した。ボイエガも「映画が公開を迎えて、これからみなさんのものになるということでワクワクしている一方で、悲しい気持ちもある。現場で毎日顔を合わせていたオスカーやデイジーと会えなくなってしまうから」とアイザック同様、終わってしまう悲しみをにじませた。

デイジー・リドリー

 『スター・ウォーズ』シリーズ全9作に出演した唯一のキャストとなったダニエルズは、「他の作品のようにいい作品にならない危険性もあるから、9作目はもっとも重要な作品です。ですが、クリス・テリオと、そこにいるシャツを着た方(エイブラムス)が本当に素晴らしいものを作り上げてくれました」とエイブラムスをいじりながら、「ワクワクしているのは、私たちが世界中に秘密にしていたことを、あと数日で秘密にしなくてもいいようになることです」と安堵の表情を見せた。

 エイブラムスとともに脚本を書き上げたテリオは、「とても疲れています」と率直な感想を語り、「それと同時に、非常にワクワクしているし、嬉しい気持ち。映画には4つの命があると思います。最初は脚本の段階、2つ目はキャストやJ・Jが実際に作っていく段階、3つ目はポストプロダクションの段階、そして最後は観客の方に観ていただく段階です。今までの3つの段階を寂しく思うと同時に、4つ目の段階をみなさんに楽しんでほしいと思っています」と続けた。ルーカスフィルムの社長であり、本作のプロデューサーでもあるケネディは、「今回、自分たちが抱えられる以上の大きな責任を負っていると感じています。『スター・ウォーズ』は42年に渡る神話であり、映画史において重要な歴史の一部。多くの人と結ばれ、私たち全員がその一部になれたことは非常に光栄です。J・Jとクリスのおかげで大切な作品ができました。やっとみなさんと分かち合えることにとてもワクワクしています」とコメント。

オスカー・アイザック

 『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』『スカイウォーカーの夜明け』と3部作に出演してきたリドリー、アイザック、ボイエガの3人。『スター・ウォーズ』がそれぞれの人生にどのような影響を及ぼしたかを問われると、「自分の人生と『スター・ウォーズ』は分けて考えることができません。それほど大きな存在で、家族のような関係性を作ることができました。素晴らしい方々と、素晴らしいレガシーの一部に関われたことは、大変光栄です」(リドリー)、「この3部作に関われたことは、自分にとって謙虚な気持ちにさせられる経験でした。『スター・ウォーズ』は、世界規模の文化的な現象だと思う。その物語に、自分が貢献することができたこと、そしてサーガの帰結を見ることができたのは大変光栄です。そして、世界中の方々と触れ合う機会を得たのも大きかったです。世界中のいろんな方たちと出会えたことは誇りに思っています」(アイザック)、「もともと『スター・ウォーズ』ファンだったから、実際にどのような過程で作品が作り上げられていくのかを知れたのは、魔法のような経験でした。実際に作品の一部になれたのは素晴らしい経験でした」(ボイエガ)とそれぞれの思いを口にした。

ジョン・ボイエガ

 『最後のジェダイ』公開後に他界した、レイア役のキャリー・フィッシャーについて問われたエイブラムス。「彼女なしには『スカイウォーカー』サーガーを終わらせられなかった。彼女の存在は非常に重要で、キャストは交代したくなかったし、デジタルキャラクターを使いたくもありませんでした。なので、『フォースの覚醒』で撮り溜めたフッテージを使いました。それは感傷的な作業でしたし、実際に人がいない中でシーンを作るのは奇妙な感じもしました。ですが、私たちはキャラクターも演じる女優も好きでした。彼女が亡くなってしまったのは本当に悲しいことでしたが、フッテージを使ったことによって、また彼女に出会えるので、それをぜひ楽しんでいただきたい」と熱い思いを語った。

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