『俺の話は長い』生田斗真、ニートとして弱体化!? “飯テロドラマ”としての側面もいつも以上に

『俺の話は長い』生田斗真、ニートとして弱体化!? “飯テロドラマ”としての側面もいつも以上に

 房枝(原田美枝子)と檀野(長谷川初範)の急接近に危機感を覚えた牧本(西村まさ彦)が、2人の恋路を邪魔して欲しいと満(生田斗真)に頼む前半エピソード『ゆで卵と福引き』。吹き矢の大会が行われている体育館の観覧席での満と綾子(小池栄子)らとの掛け合いの見事さや、ユニークなオチの付け方が際立ったエピソードとなったが、それと同時に「いつものコーヒーが飲めなくなることが嫌だ」と語る牧本の言葉で味方につくことにした満の姿に、やはり満にとっての“嫌じゃないこと”はコーヒー屋しかないのかもと思えてしまう。

 30日に放送された日本テレビ系列土曜ドラマ『俺の話は長い』第8話は、またしても秀逸な“日常的エピソード”の積み重ねによって、それぞれの登場人物の向かう方向が見える回となったのではないだろうか。春海(清原果耶)は悩みながらも陸(水沢林太郎)に自分から話しかけることができ、光司(安田顕)と春海の間のぎこちなさも解消され始める。そんな2人の姿に安心する綾子に、魔性ぶりを発揮する房枝。おそらく残り数話の中でも、彼ら家族には劇的な変化が訪れることはなく、つつがなく彼らの日常が前向きに重ねられていくことになるのだろうと予感できる。

 とは言っても、明日香(倉科カナ)と別れて実家に戻ってきた満は、本質的な性格こそ変わらずとも“ニート”としてのポテンシャルは明らかに弱体化していると見える。房枝が檀野と毎月恒例の墓参りに行ってしまったことで、これまでガソリン代と花代を水増し請求して得ていた小銭がなくても不平を漏らさなくなったし、牧本と行った飲み屋での会計も割り勘で支払う。そこに来て、光司の充実したニート生活を目の当たりにして妙な敗北感を感じることも重なり、何度もノートを開いて“嫌じゃないこと”を探す。終盤でリサイクルショップに行った際に、以前売りに出したコーヒーの道具の行方を訊ねるくだりからも、さすがに満だけは単なる“ニート”のままで終わるなんてことはないだろう(ここはやはり喫茶ポラリスを継ぐことに期待したいところだが)。

 余談ではあるが、“飯テロドラマ”としての側面がいつになく発揮されていると感じたのは、やはりシンプルかつ黄金の組み合わせである“コタツとミカン”があったからだろうか。序盤の煮麺に始まり、ハヤシカレーにおでん、超高級な鉄板焼きから自家製のモヒートに、さりげなく頬張るドーナツ。そんな中で特に気になったのは、牧本が飲み屋で「今月2つ目」の遭遇を果たす双子の卵だ。黄身を2つ持つ二黄卵が生まれる可能性というのはどうやら1000分の1ほどしかないと言われているようで、1ヶ月で2つはおろか、ひとつめぐり合うのも珍しいものだ。もっとも、それに偶然めぐり合うだけで運を使い果たしてしまっているような気がしないではないが。

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