戦車の揺れまで完璧に再現 『ガールズ&パンツァー最終章』4DX上映を重ねるたびに洗練される演出

 大ヒットTVアニメシリーズ『ガールズ&パンツァー』(以下、『ガルパン』)の最新作『ガルパン 最終章』1話&2話が4DXになって帰ってきた! 2016年に上映された『ガルパン 劇場版』は、4DX邦画歴代興行収入第1位を記録。2018年には『ガルパン 第63回戦車道全国高校生大会 総集編』の4DX上映も行われ、どちらもファンからは大絶賛の声が上がっていた。

 これまで筆者も何度か4DXで『ガルパン』を楽しませてもらったが、戦車の動きにあわせた振動や、戦車の種類によって変化するモーションチェアは、きっと今回もこだわっているはずだと感じていた。また、水の噴射やスモッグ、フラッシュなどの全身で映画を体感できる要素も忘れてはいけない。

 そんなわけで、さっそく期待十分な『ガルパン 最終章』の4DXを体験してきたのでレポートしていきたい。

さらに戦車の演出にこだわった『ガルパン』4DX

 『ガルパン 最終章』は、いわゆるTVアニメ『ガルパン』でのストーリーの続きとなる。TVアニメでは、西住まほたちの通う大洗女子学園が廃校の危機に陥ってしまい、それを乗り切るために第63回戦車道全国高校生大会と対大学選抜チーム戦に出場。そうして結果を残し、みごとに廃校を回避する。と、ここまでがTVアニメでの大まかなあらすじだ。

 ちなみに、『ガルパン 最終章』で戦車に乗る理由は仲間の危機だから。生徒会の元副会長・河嶋桃に学力的な問題で大学の進学先が決まらないままで、学校内で留年疑惑が浮上してしまう。そこで彼女が目を付けたのが“AO入試”だ。「戦車道の大会で優勝すれば、特待生として迎え入れてもらえるのではないか?」と考えたのだ。そうして彼女たちが立ち上がり、本作の物語が始まるのであった。

 冒頭では、なぜ戦うのかという理由を明かす日常パートになるのだが、そこではゆったり(オープニングでは、ちょっとした4DXのチュートリアルのような揺れや香りの演出があった)。しかし戦車戦が始まると、まるで自身が戦車に搭乗して道を進んでいるかのような振動を座席の揺れで表現していた。驚くべきは、戦車の種類によって、キャタピラの振動の大きさもさまざまだということ。乗っていてもあまり振動の少ない大型の戦車ならば小刻みに、小型の戦車ならば大きく、その違いは座席からも伝わってきた。このあたりからは4DX上映を長く続けていた、『ガルパン』ならではのこだわりなのだと感じた。

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