『仮面ライダーゼロワン』主役に抜擢! 高橋文哉が語る、オーディションの裏側と1年後の自分の姿

 2000年よりスタートした「平成仮面ライダーシリーズ」が幕を閉じ、「令和仮面ライダー」第一作目となる『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)が9月1日からスタートする。本作では“人工知能=AI”をテーマに、AIが導入された未来の姿と、その環境下で生まれる悪との闘いを描く。

 主人公・飛電或人(ひでんあると)を演じることになったのが、高橋文哉だ。オーディションの裏側や新世代の仮面ライダーとなる心境について話を聞いた。(編集部)【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

「一瞬、本当に時が止まったような気がしました」

――今回の役は、オーディションで勝ち取ったそうですね。

高橋文哉(以下、高橋):まさかの大抜擢に、びっくりしました。これまでにも色々と受けてきましたが、芝居のオーディションで受かったのは初めてなんです。

――とくに印象的だった審査は?

高橋:1次から最終まで、毎回お笑いシーンの審査がありました。劇中の場面を一捻りしたようなシーンを演じるんですけど、1次の時に「やめさせてもらうわ」と台本にある最後のセリフを言って、そのまま終わらせたんです。そしたら次の人が、審査員の方から「もっとアドリブ入れていいからね」と言われていて。

――「先に言ってよ~」って、なりますよね(笑)。

高橋:そうなんですよ! 「え~!?」って本気で後悔しました(笑)。でも、それで「絶対に1次を通過して、2次でやってやる!」と気合いが入りましたね。実際、2次の時には15秒くらいのシーンをアドリブで2分くらいに延ばして、「今までで2番目に長かったよ」と言われました(笑)。

――次の方に向けた言葉を聞けていなければ、そうやって印象を残すこともできなかったと思うと、すごい巡り合わせですよね。

高橋:それまでは、自由に延ばしていいものだとも思っていなかったんですよね。でも、カットがかかるまで演じ切るのが役者。セリフがなかろうと、何かトラブルがあろうと、レンズの前では演技を続けなければいけないというのは、撮影に入ってからもすごく感じていることです。

――出演が決まった時には「驚いた」とおっしゃっていましたね。

高橋:落ちても受かっても電話が来ることになっていたので、連絡を受けて「……き、決まりましたぁ!?」って(笑)。一瞬、本当に時が止まったような気がしました。「がんばります」と言って電話を切ったものの、衣装合わせに行っても、本読みに行っても、まったく実感が湧かなくて。きっと夢みたいな話だからだと思うんですけど、自分が仮面ライダーの主人公になるっていうイメージができなかったんです。やっと今日(編集部注:取材日は7月17日に実施)の制作発表で、人生で初めてあんなにたくさんのフラッシュを浴びて、最後のスイッチが押せたような気がします。

――もともと、仮面ライダーにはどんな印象をお持ちでしたか?

高橋:世代的には『電王』や『龍騎』なのですが、子どもの頃はどちらかと言うとレンジャー派で、『侍戦隊シンケンジャー』が大好きでした(笑)。でも、年の離れた2人の兄は仮面ライダーが好きだったので、僕も『ディケイド』とか『W(ダブル)』のベルトやアイテムを使って遊んでいましたね。

――芸能界に入ってからは、いかがですか?

高橋:昨年『ジオウ』の主演に奥野壮さんが発表された時には、その反響を見てすごいなと感じていました。僕は、今回オーディションを受けられるだけでも満足だったんです。その時点で嬉しくて、親にもすぐ「俺、仮面ライダーのオーディション受けるんだよ」って言いました。「受けるだけでしょ?」と言われましたけど(笑)。

――(笑)。仮面ライダーを演じてきた先輩に、憧れの方はいらっしゃいますか?

高橋:改めていろんな仮面ライダー作品を観ましたが、僕は『ジオウ』のウォズが好きです。ウォズと白ウォズの演じ分けもすごいですし、劇場版(『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』)のアフレコで(ウォズ役の)渡邊圭祐さんとお会いしたら、本当に優しくて、かっこいい方で。直接はなかなか言えないので、こういうインタビューを通して僕の気持ちが伝わればいいなと思っています。間接的に見ていただいて、次にお会いした時に仲良くなりたいっていう(笑)。

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