『なつぞら』が描く子育てと仕事を両立させることの難しさ 下山夫妻の優しさがなつを救う

 さて、4月になるといよいよ優を預ける日がやってきた。なつは引き続き東洋動画で、一久は新たに「マコプロ」で働くことになる。ただ、預けると言っても初めは簡単に優を茜の家に残していくことはできなかった。その日のうちにまた迎えにくるとはいえ、まだ幼い優からすればそれは本当に寂しく感じるもの。なつが茜に預けて会社に向かおうとするものの、思わず泣いてしまう優。そんな優の姿を見ては、つい優を抱き直してしまい、はじめはすぐに仕事に行くことができなかった。

 そして一方、なつの作画監督としての仕事はやはりかなり忙しく、結局優を引き取りに来るのも遅くなってしまい、終わらなかった仕事は持って帰ってくることに。きっとしばらくこうした生活に慣れるまでには時間がかかることであろう。でもなつの周りには、麻子(貫地谷しほり)もいれば、神地もいれば、下山夫妻もいる。少しずつ周りの手も借りながら、なつたちが幸せな家庭が築けることを祈るばかりである。

(文=國重駿平)

■放送情報
連続テレビ小説『なつぞら』
4月1日(月)〜全156回
作:大森寿美男
語り:内村光良
出演:広瀬すず、松嶋菜々子、藤木直人/岡田将生、吉沢亮、清原翔/安田顕、音尾琢真/小林綾子、高畑淳子、草刈正雄ほか
制作統括:磯智明、福岡利武
演出:木村隆文、田中正、渡辺哲也ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/natsuzora/

関連記事