ロレンソ・フェロが語る、初主演作『永遠に僕のもの』で得た経験 「いろんな役をやってみたい」

『永遠に僕のもの』L・フェロが語る

「誰しもが暗い部分や暴力的な側面を持っている」

ーー今後やってみたい役はありますか?

フェロ:今はいろんな役をやってみたいね。コメディや学園物にも出たいし、サラリーマンの役も演じてみたいし……。とにかく、カルリートスというキャラクターとは違う役に挑戦していきたい。

ーー憧れの俳優はいますか?

フェロ:アメリカにもアルゼンチンにも、いい演技をしている俳優はたくさんいるから一人には絞れないけれど、ジャック・ニコルソン、ホアキン・フェニックスからは多くのことを学べると思う。好きな映画は、ジョン・カサヴェテス監督の『グロリア』だね。

ーー本作では、ペドロ・アルモドバルがプロデューサーとして携わっていますが、アルモドバルと話す機会は?

フェロ:アルモドバルとはカンヌ国際映画祭で映画を上映するまで話すことはなかった。制作・プロダクションの面でサポートしてくれたことは知っていたけれど。ルイス・オルテガ監督と演技指導の先生とはよく話し合った。

ーーカルリートスを演じる上でどのようなことに気をつけていましたか?

フェロ:観客がカルリートスに憎しみを抱くのではなく、共感を覚えてもらうために、無邪気な子供として演じるようにした。「殺人鬼」というダークな部分をあえて取り上げるようなことはしなかったんだ。

ーーカルリートスの行動は許されることではありませんが、確かに共感できるキャラクターになっています。

フェロ:表に出すか出さないかの違いで、誰しもが暗い部分や暴力的な側面を持っていると思う。常に明るくはいられない、カルリートスはそんな人間の本質を象徴しているんじゃないかな。

(取材・文・写真=島田怜於) 

■公開情報
『永遠に僕のもの』
渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開中
監督:ルイス・オルデガ
プロデュース:ペドロ・アルモドバル、アグスティン・アルモドバル、ハビエル・ブリア
出演:ロレンソ・フェロ、チノダリン、ダニエル・ファネゴ、セシリア・ロス
配給:ギャガ
原題:El Angel/2018年/アルゼンチン、スペイン/カラー/ビスタ/5.1ch/115分/字幕翻訳:原田りえ/映倫:R15
(c)2018 CAPITAL INTELECTUAL S.A / UNDERGROUND PRODUCCIONES / EL DESEO
公式サイト:https://gaga.ne.jp/eiennibokunomono

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