『なつぞら』キアラのキャラクターデザインが完成! 小田部羊一が作画したクオリティに反響

『なつぞら』中川大志の長編作品への想い

 坂場(中川大志)からなつ(広瀬すず)への、衝撃の唐突なプロポーズに驚かされてはいたものの、長編映画の制作はなかなか進まない。衝突を繰り返し、二人とも浮かれてはいられないのだ。

 連続テレビ小説『なつぞら』(NHK総合)第106話では、なつが作画を担当しているキャラクター・キアラをうまく描けず、仲(井浦新)が描いたものを坂場に提出。すると坂場は仲に対して抱いていた気持ちが間違いだったのだと気づき、みなが一丸となって再スタートをきる様子が描かれた。

 坂場がこの長編映画にかける想いは熱い。自身にとって初めての長編作品ということももちろんあるが、まだ生まれて間もない日本のアニメーション界に、さっそくの大きな変革をもたらそうとしているし、“そうでなければならない”と強い使命感のようなものまで背負っているほどだ。これに共鳴しているのが若手アニメーターの神地(染谷将太)だが、周囲には遅れを取っているものもいる。坂場の要求は高く、なつは彼のイメージに追いつくことができないのだ。

 時間は過ぎていく。締め切りは迫ってくる。朝ドラとあって、ある程度ほのぼのとした調子で描かれてはいるが、実際は戦場そのものなのだろう。坂場は仲のことを、旧来の価値観でアニメづくりをしている人間だと考えているようだが、それは間違いだということが、前回なつと私たち視聴者には発覚した。仲は坂場のやろうとしていることが、正しいのか間違っているのか、その適切な判断ができないようで、「自分の限界を突きつけられているようだ」と苦しんですらいた。

 そんな仲が描いたキアラを、なつはそのまま坂場に提出。そこには坂場の思い描く、真のキアラの姿があった。「仲さんだけがイッキュウさん(坂場)の心を理解してた」というなつの言葉も手伝って、坂場は仲にこの長編作品への参加を申し入れる。こうして、チーム一丸となって、再スタートをきることになったのだ。

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