『Heaven?〜ご苦楽レストラン〜』インタビュー
石原さとみが『Heaven?』で見つめた、自分らしさ 「自分に飽きたくなくて変わりたい」
石原さとみが主演を務めているTBS系火曜ドラマ『Heaven?~ご苦楽レストラン~』が現在、放送中だ。
原作は、「週刊スピリッツ」(小学館)で連載された、佐々木倫子による同名漫画。風変わりなオーナー・黒須仮名子と個性的な従業員たちとの間で繰り広げられる、“至極のフレンチレストランコメディー”。
ドラマでは、アドリブも交えた役者たちの会話のやりとりや小ネタなど、細かな演出により漫画の世界に息が吹き込まれている。今回、石原に仮名子を演じたことでの自身の変化や、これまでの出演作でも縁が深かった「食」について話を聞いた。
「完コピするような感覚も、私は好き」
ーー風変わりなオーナーというキャラクターで、普段よりテンション高めで楽しくお芝居されているのかなという印象を受けます。
石原さとみ(以下、石原):そうですね。楽しいですけど、どういう部分で幅を見せればいいのかなとか色々考えていたので、はじめの頃は探り探りでした。撮影した後に編集で味付けをたくさんしていただいてこの作品が完成するので、出来上がりがどんな風になるのか分からない作品ははじめてです。
ーー今回、漫画原作ですが、原作ものを実写でやる楽しさはどこに感じますか?
石原:今回、漫画をそのままやるのはやめようという話になり、例えばカトラリーでガンガン机を叩いて「まだか!」ってやったりするガサツな子にはしたくないと言われました。だから、漫画をそのまま実写化するのとはまた違いますね。とにかく綺麗に食べてほしいということと、マナーはちゃんとしっかりしてほしいという要望をいただきました。荒っぽく早口でまくし立てる感じになるんじゃなくて、ちょっとの優しさとユーモア、断言する力強さなど、とにかく生命力みたいなものを仮名子に対して感じていたので、そこは大事にしています。でもそうすると、原作にある仮名子の勢いが失われるんじゃないかなと悩みながら、探っています。原作漫画を何度も読み込んで、『進撃の巨人』や『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系)の時の、髪型の一本にしても完コピするような感覚も、私は好きです。けど今回は、また違うタイプの原作漫画の映像化の取り組んでいるので、漫画もあえて数回しか読んでないです。
ーー仮名子は登場するたびに華があって、スタイリングが印象的ですが、石原さんもアイデアを出したり?
石原:そうですね。原作を読むとすごいトレンディな服と髪型してるんです。10年以上前の作品なので、この時の流行が反映されているんですけど、これを現代のファッションに当てはめてみると、どうなるのかなと考えました。皆がスーツなどを着てる中で、そこに馴染むのは違うかなと思うので、黒は控えめにしながら原色を使いたいっていう話をしました。今回、やりたいメイクもあって、髪型も衣装もちょっとパンチがあるものにしたいよねとスタイリングチームと話したりして決めています。