『バンブルビー』ヘイリー・スタインフェルドに聞く、ティーンの役がハマるわけ

「演じるのは簡単ではないけれど、共感するのは簡単」

ーー今回の作品の舞台となった80年代の印象は?

スタインフェルド:私はもともと音楽が大好きなんだけど、80年代は素晴らしい音楽をたくさん生み出した時代でもある。作品の中でも、80年代の音楽はとても重要な役割を担っているの。そういった音楽とストーリーの繋がりは脚本の中でもきちんと描かれていたし、私もそういった楽曲を聞くだけで『バンブルビー』の世界に入り込むことができた。衣装やヘアメイクなども同様にね。

ーー『スウィート17モンスター』もそうでしたが、アメリカのティーンの役を演じさせたらあなたの右に出る者はいないように感じます。

スタインフェルド:ありがとう、嬉しい言葉だわ(笑)。何よりもまずそれぞれの作品の脚本がとてもよく書かれているからだと思う。面白いことに、私が20歳になったとき、「もう私はティーンじゃない! 大人になったからティーンの役はもう卒業」と思ったのと同時に、「いや、まだできる!」とも思って、できるうちにやっておこうという考え方をしたの。正直、あの時期、あの年代というのは誰しもが通る道であって、悲しくなったり悩んだりという感情や経験は、私自身未だに経験することでもあるから、すごく理解できるし共感できるところもある。演じるのは簡単ではないけれど、共感するのは簡単なの。

ーー20歳を超えてもティーンの役を演じることに抵抗はない?

スタインフェルド:そうね。『スウィート17モンスター』も『バンブルビー』も物語が10代であることがとても重要だったから。私はまだ22歳だから、そこまで年齢がかけ離れているわけではなかった。仮に私が25歳になってまだティーンの役をやっていたら、もしかしたら抵抗が生まれるかもしれないわね(笑)。今後、歳を取ることによって演じる役柄の幅が広がると思うし、今回のようにとても強いメッセージ性のある作品で特定の年齢の役を演じることができるのも、役者としてとても幸せなことだと思う。

ーー歌手としても活動しているあなたは、今回主題歌も担当していますね。さらにモデルなど多岐にわたる活躍をしていますが、それぞれの活動はお互いどのように影響を与え合っていますか?

スタインフェルド:役者も歌手もモデルも、全てがクリエイティブな場所だと私は思っている。全てが私の気持ちを開放できるもので、それぞれがお互いに有益なものになっているの。例えば今回のように、あるキャラクターを演じた結果が、楽曲として還元されるようにね。それが私だけではなく、他の人にも意味のあるものになってくれたら、とても嬉しいことだわ。

(取材・文・写真=宮川翔)

■公開情報
『バンブルビー』
全国公開中
出演:ヘイリー・スタインフェルド、ジョン・シナ、ジョージ・レンデボーグ・Jr.、ジョン・オーティス、ジェイソン・ドラッカー、パメラ・アドロン、ステファン・シュナイダー
監督:トラヴィス・ナイト
原案:クリスティーナ・ホドソン
脚本:クリスティーナ・ホドソン、ケリー・フレモン・クレイグ
製作:ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、ドン・マーフィ、マイケル・ベイ、マーク・ヴァーラディアン
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、ブライアン・ゴールドナー、クリス・プリガム
配給:東和ピクチャーズ
(c)2018 Paramount Pictures. All Rights Reserved. HASBRO, TRANSFORMERS, and all related characters are trademarks of Hasbro. (c)2018 Hasbro. All Rights Reserved.
公式サイト:bumblebeemovie.jp

関連記事