『わたし、定時で帰ります。』インタビュー

『わたし、定時で帰ります。』吉高由里子×向井理×ユースケ・サンタマリアが語る仕事観

「過去と今が絡み合っていく」(向井)

ーーそれぞれのキャラクターを、どんな風に演じていきたいですか?

吉高:結衣という役は「軽やかにやってほしい」と監督に言われていて。日々の窮屈さが緩和できるような、明日に期待し過ぎず、でも楽しみになるような……。だから、私自身も演じる上で、あんまり煮詰まらないようにしたいですね。

向井:台本通りにやるという大前提はありますけど、それぞれ過去を持っているので、それをどこまで見せて、どこまで隠すのかを意識しながら演じたいです。そのキャラクターにも人生があって、急にドラマとして現れたんじゃなくて、過去と今が絡み合っていくところを出していけたらと思います。オフィスという、ある種の密室で起こるドラマですし、ワンシーンも長いので、会話のテンポを大事にしたいですね。そこをうまくコントロールしたら、すごく見応えのある、かつ見やすいドラマになると思います。

ユースケ:僕が演じる福永は「ブラック上司」って説明がありますけど、自分がやっていることがおかしいと思ってないんですよ。僕自身も福永が、いわゆる「悪役」とも思っていなくて。みんな自分のやっていることに迷いながらも、「間違ってない!」って思って進んでいるわけだから。むしろ福永の立場からしたら、結衣は全く「普通」ではなくて。むしろ、ものすごい変わったやつなんですよ。「定時になったら帰ります!」って、「ハァ?」みたいな。ゆえに、現段階ではどう演じようか、まだ迷っています。ただ、僕は最近ちょっとサイコパスというか、腹に一物を持った役が多かったせいか、「ユースケが出てきたからそういう感じ?」というイメージを持たれている気がするので、そこは裏切っていきたいなとは思いますね。

 微笑ましい掛け合いを見せた3人。トークの合間には「なんで由里子ちゃんって呼ぶの? サンタマリアって呼んだほうがいい?」(吉高)、「え? ま、サンタマリアでもいいけどさ(笑)」(ユースケ)と、フランクなやりとりも。明るく我が道を突き進む吉高と、異なる価値観に戸惑いながらも明るく対応するユースケ、そのやりとりを静観する向井と、ピッタリなキャスティングで挑む新時代のお仕事ドラマに期待が高まる。

(取材・文=佐藤結衣)

■放送情報
TBS系火曜ドラマ『わたし、定時で帰ります。』
TBS系にて4月16日(火)よりスタート 毎週(火)22時~
原作:朱野帰子「わたし、定時で帰ります。」シリーズ(新潮社刊)
出演:吉高由里子、向井理、中丸雄一、柄本時生、泉澤祐希、シシド・カフカ、内田有紀、ユースケ・サンタマリア 他
脚本:奥寺佐渡子、清水友佳子
演出:金子文紀、竹村謙太郎
プロデューサー:新井順子、八尾香澄
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/watatei/

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