永野芽郁vs川栄李奈vs今田美桜 『僕やり』以来の共演で『3年A組』は若手女優三つ巴の激戦に

今田美桜


 今田美桜といえば、このところ知名度が急上昇している女優の一人だ。現在21歳の彼女のキャリアはまだ短く、出演作こそ多くはないものの、月9ドラマ『民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜』(2017・フジテレビ系)や、映画『デメキン』(2017)でのヒロインポジションの好演など、着実にキャリアを重ねている。そして彼女が飛躍的にその名を広める契機となった作品は、やはり『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(2018・TBS系)だろう。今田はオーディションにて、サブヒロインである真矢愛莉役を獲得。その再現度の高さが大きな話題となったが、彼女が敵対視する正ヒロイン(杉咲花)との関係性の大きな変化には、彼女の表現力の高さが見られたように思う。さらに同時期には初主演した映画『カランコエの花』(2018)が公開され、自主制作のパーソナルな作品でありながら、国内の数多くの映画賞を受賞。いま最も期待のかかる、非常に高いポテンシャルを秘めた女優なのである。

 今田が『3年A組』で演じるのは、圧倒的なカリスマ感を漂わせている諏訪唯月。皆が憧れる読者モデルであり、女子生徒たちのリーダー的な存在という役どころだ。でありながら、その性格には少々難あり。周囲の者たちに対して終始高圧的な態度を取り、自身の気に入らない相手がいれば、徹底的に糾弾してみせる。その卓越した汚れ役のリアリティに、嫌気がさしている視聴者もいるのではないだろうか。しかし、彼女のメイン回であった第5話では、涙の名演で見事にキャラクターの変換を果たした。『花のち晴れ』のときみたく、“キャラ変後”の彼女の動向に注目だ。

 華々しいキャリアを築きつつある彼女たちは、思い返せば『僕たちがやりました』(カンテレ・フジテレビ系)ですでに共演をしていることも感慨深い。そして、それぞれにいくつかの作品で主要ポジションを担ってきた経験が、やはり『3年A組』でも活きているのだろう。そんな彼女たちのことを期待を込めて、新世代の若手女優“BIG3”と呼びたいのだ。

■折田侑駿
映画ライター。1990年生まれ。オムニバス長編映画『スクラップスクラッパー』などに役者として出演。最も好きな監督は、増村保造。

■放送情報
『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜放送
出演:菅田将暉、永野芽郁、萩原利久、秋田汐梨、若林薫、佐久本宝、富田望生、片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、川栄李奈、上白石萌歌、新條由芽、鈴木仁、古川毅(SUPER★DRAGON)、望月歩、搗宮姫奈、堀田真由、日比美思、森山瑛、三船海斗、今井悠貴、若林時英、今田美桜、飛田光里、大原優乃、神尾楓珠、横田真悠、森七菜、西本銀二郎、福原遥、高尾悠希、箭内夢菜
脚本:武藤将吾
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:福井雄太、松本明子(AX-ON)
演出:小室直子、鈴木勇馬、水野格
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/3A10/

関連記事