『jam』インタビュー
鈴木伸之が映画『jam』で見つけた“海外アクション俳優”の夢 「性に合うので徹底的にやりたい」
「『こいつウルセー奴だな』と思ったんでしょうね」
ーー劇団EXILEのメンバー総出演というのも作品に彩りを添えているのでは。
鈴木:メンバー全員が共演するというのは初めての経験で、どんな感じになるのか想像できなかったのですが、出来上がった作品を観て、それぞれの個性がすごく出ているなと感じました。青柳(翔/ヒロシ役)さんの演歌歌手もよかったし、町田(啓太/タケル役)くんも彼らしい清潔感のある役柄でしたね。
ーーでも、物語のなかではあまり3人が交わることはなかったですよね?
鈴木:そうなんです。でも逆に僕はこういう関係性は好きです。ずっと対峙するような役もやってみたいですけれど、この作品のような関わり方もいいですよね。
ーー皆さんの個性が役柄に反映されているということでしたが、配役は最初から決まっていたのですか?
鈴木:SABU監督と台本が出来上がる前に、30分ぐらいディスカッションさせていただく機会がありました。そのとき僕は「『海猿』みたいなエンターテインメント色の強い作品をやりたい」とか「明るく元気な作品がいい」みたいなことを話したんです。30分のうち25~6分は僕がしゃべっていたのですが、多分SABU監督は「こいつウルセー奴だな」と思ったんでしょうね。それでセリフをなくし、暗い役にしたのかもしれません(笑)。
ーー印象とは真逆の役をやらせてみたいと思ったのかもしれませんね。
鈴木:どうなんでしょうね。そういう勝負的な意味合いもあったのかもしれませんが……。でも台本を読んだときは、これまで全く経験したことがない役だったので嬉しかったんです。すごく良いチャレンジになったと思います。
ーーSABU監督からはどんな演出があったのですか?
鈴木:監督からは「アクションをするたびに、どんどん悲しくなっていって欲しい」と言われました。そこは意識しました。
「最近はヤンキーとか不良ばっかり(笑)」
鈴木:最近は見事にヤンキーとか不良ばっかりですよね(笑)。『今日から俺は!!』(日本テレビ系)も『PRINCE OF LEGEND』も『HiGH&LOW』も……。そもそもデビュー作も『ろくでなしBLUES』(日本テレビ系)ですからね(笑)。でもどの作品も楽しいですし、あまりこだわらずに、いろいろな役をやっていきたいです。
ーーヤンキー役が多いということですが『あなたのことはそれほど』や『今からあなたを脅迫します』(日本テレビ系)など、幅広い役柄にも挑戦されていますよね。
鈴木:あまり役柄の幅については、自分では意識していないのですが、まだまだだなと思うことは多いです。撮影して、作品が出来上がって、PRして……の繰り返しですが、まだ自分の出演している作品を観ると「ああすればよかった」という反省点が多いです。
ーー成長したなと感じる部分はないのですか?
鈴木:どうなんだろう。でもアクションに関しては、たくさんやらせてもらって、今回が一番よかったなという思いはあります。体を動かすことが好きなので、この分野は突き詰めていきたいです。