『ドロ刑 -警視庁捜査三課-』インタビュー
中村倫也が明かす、“ブレイク俳優”としての心境 「世の中の流れが速くて自分が追い付いていない」
「世の中の流れが速くて、自分が追い付いていない」
ーー最近バラエティー番組などの出演も多いですね。舞台やドラマ、映画以外で表に立つことは緊張したりするのでしょうか。
中村:だいぶ慣れてきました。番宣を一方的にさせてもらうだけじゃなく、番組が楽しくなればいいなと思って、MCの方を頼りつつも会話ができればと思っています。ただ、単純に「中村倫也の話を聞かせてよ」となると、ちょっと緊張して一瞬困ってしまうこともあって。
ーー困った時はどうするんですか?
中村:困った時は、前日から赤飯を炊いて、ちょっとゴマ塩振って食べて、「これで大丈夫だ」と自分に言い聞かせてからカメラの前に立ちますね。
ーーそれが中村さんのルーティンなのですか?
中村:そうですね。高校受験の時からそうしてました。赤飯炊いてゴマ塩かけて。
ーー何がきかっけで、そのルーティーンが生まれたのでしょう?
中村:何でですかね? 僕も今嘘ついているので、分からないです。
ーーえ? 全部嘘ですか?
中村:全部嘘です。こういうの挟んでおいたほうがいいですよね?
ーー料理もすると聞いていたので信じてしまいました……。
中村:たまに簡単なものだけです。冷ややっこくらい。最近、焼き冷ややっこが流行ってるの知っていますか?
ーー知らないです。
中村:嘘です(笑)。
ーーえーっ?(笑)。雑誌の表紙にもたくさん登場されていますが、芝居以外の仕事はどんな気持ちで臨まれているのでしょう。
中村:緊張します。やっと最近「表紙」と言われても、「なんで俺が?」って聞き返さなくなりました。14年間くらい下北沢でラーメン屋をやっていたら急にミシュランが来たみたいな感じで、なんで? みたいな。この例えしっくりこないな。
ーー慣れてきたというのはどういう感覚なんですか?
中村:僕も分からないです。世の中の流れが速くて、自分が追い付いていないのかも。求めてもらえることはもちろんありがたいですし、嬉しいですけど、ひとつひとつに「なんで?」と思ってしまうんです。気持ちとしては落ち着かない、でも、それにもう慣れていかないといけない。一生懸命慣れる努力をして、だんだんと心がふわふわしなくなってきました。