「ありがとう」の声続出 『半分、青い。』鈴愛を支え続けた仙吉の立派な人生を振り返る

 「相変わらずやなぁ鈴愛ちゃん。すべての解釈が自分の都合のいい方へ」。第109話で幼なじみの菜生(奈緒)から出た、東京から梟町に出戻った鈴愛(永野芽郁)への言葉は、長年の関係だからこそ言える的確な指摘だった。

 家族が用意した就職先を蹴り単身東京へ、漫画家になるはずが雑用ばかりで師匠の秋風羽織(豊川悦司)と衝突、漫画家デビューするもののアイデアが続かず破れてしまった夢、そして涼次(間宮祥太朗)との電撃結婚&離婚……。自分の信じる道を鈴愛はずんずん進み、時には踏む必要のない地雷に足を突っ込んできたが、そんな彼女でもここまで来れたのは、周りの人たちが陰ながら鈴愛が歩く道をなるべく安全に整える努力をしてきたおかげだ。

 律(佐藤健)を含めた梟会のメンバー、秋風塾の仲間たち、そして家族。彼らは、37歳になる鈴愛を辛抱強く見捨てることなく何十年も見守ってきた。そんな“鈴愛サポーター”の1人である楡野家の大黒柱・仙吉(中村雅俊)が、とうとう第118話に、妻・廉子(風吹ジュン)が待つ天国へと旅立った。第1話から登場していただけあり、SNSでは「仙吉さん今までありがとう」と仙吉の死を悼む声が続出し、“仙吉さん”というワードがTwitterトレンド入りを果たした。

 “胎児から始まる異例のドラマ”と放送前から話題になっていた本作。仙吉はまだ名もない胎児の頃から鈴愛を慈しんできた。鈴愛のあまりのマイペースさにSNSでは批判の声すら上がっているが、仙吉の愛は第1話から変わることなく、優しく鈴愛に寄り添う。

関連記事