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福本伸行作品はなぜ実写化に成功するのか? 加藤シゲアキ主演『ゼロ 一獲千金ゲーム』への期待

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 7月15日から放送されるドラマ『ゼロ 一獲千金ゲーム』(日本テレビ系)。原作は福本伸行原作の人気コミック『賭博覇王伝 零』(講談社週刊少年マガジン)だ。『カイジ』や『アカギ』と並び、人気を博す作品である。

福本伸行『賭博覇王伝 零』

 福本の作品は度々実写化されている。特徴的なキャラクター造形や独特な効果音など、一見すると実写に向いていないようにも思えるが、実際はそうではない。実写化された作品はどれも福本作品の特徴を捉え、かつ映像化したからこそ感じられる緊張感がある。なぜ、どの作品も実写化に成功したのだろうか。

 その理由には、福本が描く登場人物たちの「生々しい心理描写」と、「オリジナルギャンブルの面白さ」が考えられる。これらは役者の演技や脚本におとしこんでも、福本作品の世界観を違和感なく発揮する。それどころか、原作を知らない人が鑑賞しても楽しめる内容なのだ。

 確かに福本作品の台詞回しはドラマチックで現実的ではない。しかし、映画やドラマといったエンターテインメントに落とし込んだとき、そのドラマチックな台詞が活きる。またオリジナルギャンブルの敗北者に与えられる代償の凄まじさは、映像化するとえぐみが増す。原作同様、手に汗握る展開が続き、生身の人間がその時の心理描写を演じることでリアルさが際立つのだ。

 福本の代表作であり、大ヒットを記録した映画『カイジ 人生逆転ゲーム』。当時は、原作のイメージから藤原竜也がキャスティングされるとは思わなかったという声が相次いだようだが、今では「藤原以外に考えられない」と言われるまでのハマり役となった。藤原のみならず、原作に登場する名シーン、名台詞を、徹底的に落とし込んだ役者陣への評価が高い。ギャンブルに命を賭けたカイジらの長台詞や鬼のような形相は一度観ると忘れられない。原作で描かれた深い心理描写を、映像化できることを証明した1作とも言えよう。

 ドラマでは『アカギ』(BSスカパー!)と『金と銀』(テレビ東京系)が話題を呼んだ。麻雀漫画である『アカギ』は、原作に寄せた尖った演出が話題となった。1話60分全10話、すべて麻雀シーンで構成されている。主人公・赤木しげるを本郷奏多、宿敵・鷲巣巌を津川雅彦が演じているこの作品、CGを駆使した独特の心理描写が視聴者の心を楽しませた。一方、民放で初めてドラマ化した『金と銀』では、「悪」VS「悪」の世界が描かれた。池松壮亮演じる主人公・森田鉄雄を裏社会に引き込む、福本作品において人気の高いキャラクター・銀二は、良心的な父親から悪の塊のような存在まで巧みに演じるリリー・フランキーが好演。リリー・フランキーの配役は、福本自身が指名したことも有名だ。原作を超える緊迫感があり、30分の放送時間が物足りなく感じる視聴者もいたことだろう。

      

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