吉田恵輔監督作『愛しのアイリーン』特報映像公開 安田顕「覚悟して観たほうがいい」

 安田顕主演映画『愛しのアイリーン』より、特報映像が公開された。

 本作は、1989年の『八月の光』で漫画家デビュー以来、社会に蔓延る様々なテーマを痛烈なメッセージ性で描き続けてきた新井英樹の同名コミックを実写化したもの。年老いた両親との3人暮らしの42歳独身の宍戸岩男が、勤務先のパチンコ店の同僚・吉岡愛子から誕生日プレゼントをもらったことをきっかけに、徐々に変化していく様を描く。

 監督を務めるのは、『愛しのアイリーン』を“最も影響を受けた漫画”と公言する吉田恵輔。主人公の宍戸岩男役で安田が主演を務める。木野花、伊勢谷友介が共演するほか、本作のヒロインのアイリーン役には、フィリピンオーディションで吉田監督により見出された新星ナッツ・シトイが選ばれた。

『愛しのアイリーン』特報

 公開となった特報映像には、ウェディング曲として定番中の定番「結婚行進曲」が大きく鳴り響く中、農村を走る1台の車から始まる。42歳まで恋愛を知らずに生きてきた岩男と、フィリピンで買われた嫁アイリーン、喪服姿でアイリーンにライフルを向ける母親ツルによる、戦慄のドラマが映し出されている。

 また、試写を終えキャスト&スタッフからコメントも到着した。

コメント一覧

安田顕(主演・岩男役)

試写を観た後、立ち上がれなくなりました。マイク・タイソンに思いっきり殴られた感じで、何なんだこの衝撃は、って。
大いに期待してもらっていいし、たくさんの人に見てほしいけど、覚悟して観たほうがいいということは、お伝えしておきます。
とりあえずすぐ2回目は観たくないと思ってしまうほど、人間の見たくないところ、痛いところをえぐってえぐって、えぐりまくる映画になってます。

吉田恵輔監督

これでもかって勢いで全てを放出した作品。熱量、美しさ、苛立ち、愛おしさ、感情が喧嘩しながら最後に融合する。
最愛の原作を最高の形で映画に出来たと自画自賛! 頼むから観てほしい。

新井英樹(原作)

愛なんて誰か見たことあるの?
なぜ人は気軽に鵜呑みに信仰するのか
手探りで否定し尽くして残ったもの・ことを
呼びたきゃ(仮)に愛とつぶやこうと思って
描いた原作がボクの『アイリーン』でした
実写版、大傑作です!!
吉田恵輔監督が安田顕さん木野花さん
天才女優ナッツ・シトイさんが
ゴツゴツとした繊細な愛を叫んでくれました!!
泣ける! 満足! は保証します
でも、きっと、それ以上のなにかを渡されます!!
胸にしまって持ち帰ってください!!

木野花(ツル役)

原作を読んだ時、身体が壊れるなと思いました。これは厳しい現場になるなと覚悟もしました。
しかし現実は予想を超えて厳しく、猛暑の中のアクション、豪雪の雪山、過激な天候に翻弄されながら、撮影は、原作の見えない力に引っ張られるように、熱に浮かされるように猛進して行きました。その熱は確かにスクリーンから放出し、自分が出ているのに、こんなに心が動かされていいのだろうかと動揺しました。思わず、たくさんの人に観て欲しいと願ってしまいました。

ナッツ・シトイ(アイリーン役)

海外での仕事は私にとって初めての経験で、とてもチャレンジングな事でした。夏と冬という正反対の季節での撮影も初めての経験でした。雪の中での撮影も、海外の俳優陣やスタッフとの撮影もそうです。
この映画に参加出来たことを大変嬉しく思います。皆さんとても親切で、気のおけない方たちでした。簡単な事ではありませんでしたが、貴重な経験をさせて頂きました。私たちは皆、この映画を完成させるために努力しました。皆さんに楽しんで頂けると嬉しいです。

※吉田恵輔監督の「吉」は土よし

■公開情報
『愛しのアイリーン』
9月14日(金)TOHOシネマズ シャンテほかにて全国ロードショー
出演:安田顕、ナッツ・シトイ、河井青葉、ディオンヌ・モンサント、福士誠治、品川徹、田中要次、伊勢谷友介、木野花
監督・脚本:吉田恵輔
原作:新井英樹『愛しのアイリーン』(太田出版刊)
音楽:ウォン・ウィンツァン
主題歌:奇妙礼太郎「水面の輪舞曲(ロンド)」(WARNER MUSIC JAPAN/HIP LAND MUSIC CORPORATION)
企画・製作:河村光庸 
製作:瀬井哲也、宮崎伸夫
エグゼクティヴ・プロデューサー:河村光庸、岡本東郎
プロデューサー:佐藤順子、行実良、飯田雅裕
企画・制作・配給:スターサンズ
製作幹事:VAP
制作協力プロダクション:SS工房
レイティング:R15+
(c)2018「愛しのアイリーン」フィルムパートナーズ(VAP/スターサンズ/朝日新聞社)

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