瑛太&佐藤浩市、『64 -ロクヨン-』組が再集結 『友罪』瀬々敬久監督が語るキャスティング秘話
現在公開中の生田斗真×瑛太W主演作『友罪』より、監督・キャストのコメントが公開された。
薬丸岳の同名小説を映画化した本作は、かつて世間を震撼させた事件を起こした少年Aの“その後”と、周囲の人々の葛藤、疑心や後悔に囚われたさまざまな人間模様が交錯する模様を描いたサスペンス。
『64 -ロクヨン-』の瀬々敬久監督がメガホンを取った本作には、同作に出演していた瑛太と佐藤浩市が再び集結している。『64 -ロクヨン-』では、元刑事で県警の広報官を演じる佐藤と対立する、記者クラブのリーダーを熱演した瑛太。そのときの彼の演技を「手を変え品を変え、いろんなパターンの芝居をやってくれて魅力的だった」と語る瀬々監督は、『友罪』で彼をW主演の1人に抜擢。「ミュージシャンにも近い破壊的な雰囲気を持っていて、そういう意味でもピッタリじゃないかと思った」と、町工場の同僚となった益田(生田斗真)に心を開いていくも、ある疑惑がつきまとう“元少年A”こと鈴木役を瑛太に託した。
一方、『64 -ロクヨン-』では、未解決事件の捜査を担当した元刑事にして、警察内部やマスコミとの確執や戦いに身を投じていく広報官の主人公を演じた佐藤は、『友罪』では打って変わってタクシー運転手・山内役に。山内は、自分の息子が過去に犯した事件がきっかけで一家離散し、日々贖罪に向き合う“加害者の父親”という役どころだ。これまで瀬々監督とは何度もタッグを組んできた佐藤だけに、『友罪』でも監督に積極的に意見を出し、枯れた雰囲気を出すために山内を白髪にするアイデアなど、衣装あわせの段階から役柄について深く話し合いが行われたという。
また瀬々監督は、今回初タッグとなった生田について、以前から幅広い役を演じる彼に注目しており、瑛太演じる鈴木に“巻き込まれる”側としての、受けの芝居を期待していたと語っている。生田が演じたのは、自らの辛い過去に囚われている、元週刊誌ジャーナリストの町工場見習い・益田。瑛太演じる鈴木と友情を育みながら彼の真の姿を探ろうとし、封印していた自身の罪とも闘っていくキャラクターだ。複雑な感情が入り乱れる役柄だけに、生田自身も「一筋縄ではいかないキャラクター」とその苦労をコメント。
そんな生田と瑛太の共演シーンでは、瀬々監督いわく、テストを経て本番へと役を仕上げていく生田と、直感的な演技を見せる瑛太、ある意味存在として真逆なふたりが化学反応を起こしていたそう。瀬々監督は「それを現場で何度も見ることができ、良い時間だった」と充実の撮影を振り返っている。
■公開情報
『友罪』
全国公開中
監督・脚本:瀬々敬久
原作:『友罪』薬丸岳(集英社文庫刊)
出演:生田斗真、瑛太、夏帆、山本美月、富田靖子、佐藤浩市
配給:ギャガ
(c)薬丸 岳/集英社 (c)2018映画「友罪」製作委員会
公式サイト:http://gaga.ne.jp/yuzai/