ヒュー・グラント&ヒュー・ボネヴィルが語る、『パディントン2』に込められたメッセージ

 英作家マイケル・ボンドによる小説『くまのパディントン』の実写化シリーズ第2弾の映画『パディントン2』が1月19日から公開された。前作でブラウン一家の仲間入りを果たしたパディントンは本作で、故郷にいる育て親のルーシーおばさんへ飛び出す絵本を贈ろうと試みる。その中で、初めてのアルバイトに挑戦したり、絵本泥棒の濡れ衣を着せられ牢屋に入ったりするなど、様々な試練が待ち受ける。

 今回リアルサウンド映画部では、パディントンを家族に迎え入れた一家の主ブラウンさんを演じたヒュー・ボネヴィルと、今回から出演する落ち目の俳優フェニックス・ブキャナン役のヒュー・グラントにインタビューを行い、本作に込められたメッセージや昨年亡くなった生みの親ボンドについて聞いてきた。

 「子供時代からすごく思い入れのあるシリーズだ」

 前作から登場するボネヴィルは、パディントンと人生で初めて出会ったのは4,5歳だと語る。1958年に第1冊目『くまのパディントン』が出版され、母親に読み聞かせられたのが始まりだと言う。それから成長していくにつれ新刊が出て、自分で読むようになったそう。「子供時代からすごく思い入れのあるシリーズだ」と語り、パディントンを愛するブラウンさんの役柄にぴったりの幼少期を送っていたようだ。

 今回から登場する“落ち目の俳優“ブキャナンは、グラントの実績とは真逆だが、グラントがポール・キング監督から脚本を受け取った時、一緒に手紙も付いていたそう。そこには、「『パディントン2』を作ることになりました。演じるキャラクターは、かつて有名で現在落ちぶれてしまった俳優で、あなたにぴったりだと思っていました」と書かれていたと明かし、「正直とってもショックだったよ(笑)」とグラントは笑いながら語る。

 『ノッティングヒルの恋人』以来の共演となる2人だったが、ボネヴィルは、「20年前に共演して以来共に仕事をすることはなかったけれども、役者としても悪役としても素晴らしい人物だった」とグラントを絶賛。グラントは、2月18日に発表される英国アカデミー賞で、助演男優賞にノミネートされており、「鑑賞するみんなも、彼の役どころを堪能できると思うよ」とベタ褒めだった。

 なんだか憎めない悪役ブキャナンは、劇中で華麗なダンスを披露するのだが、グラントは「歌ったり踊ったりが好きじゃないのに、なぜかどの作品でもやらされるんだ(笑)」と冗談交じりに語った。

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