「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』『悪と仮面のルール』

編集部の週末オススメ映画(1月13日~)

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、編集スタッフ2人がそれぞれのイチオシ作品をプッシュします。

『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』

 幼き頃、『美少女戦士セーラームーン』と『キューティーハニー』、そして『Dr.スランプ アラレちゃん』が大好きでした。そんな元リアルサウンド映画部、今はリアルサウンド音楽編集部のゆとり女子・戸塚がオススメする作品は、『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』。

 1972年に『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載され、同年にTVアニメとして放送された『マジンガーZ』。本作は、今年画業50周年を迎える漫画家・永井豪のスーパープロジェクトとして『マジンガーZ』を復活させたロボットアニメーション映画です。

 1993年に生まれた私は、当時放送されていたアニメを目にしたことも、原作漫画を読んだこともありませんでした。ただ、『マジンガーZ』というタイトルと“ロボットアニメの原点”ということだけは知っていました。こんなペーペーの小娘が『マジンガーZ』を語るな! と思うファンの方もきっといらっしゃるでしょう。ですが、言わせてください。そんな何も知らない全くの『マジンガーZ』初心者である私が観ても、物語の内容が理解でき、めちゃくちゃ楽しめるということを。

 特に私がツボだった部分は、物語全体に漂うなんとも言えない昭和感です。アニメーションの映像自体は現代らしい美しさなのですが、「ロケットパンチ!!」と技名を叫びながら攻撃する戦闘シーンや、ボスボロットが活躍(!?)する場面でのゆるっとしたコミカルさが、平成のノリとはちょっと違っていて、終始ニヤッとしてしまいました。映像とのギャップがなんとも面白い。平成と昭和のバランス感が絶妙なんです。そして、終盤のあるシーンでは思わず涙がホロリとこぼれ落ちました。笑って泣いて、ワクワクして……幼い頃に大好きなアニメを見ていた時の感覚が蘇ります。観終わった後には、なんだか懐かしい気持ちが胸いっぱいに広がっていました。

 「連載当時からずっとファンで、『マジンガーZ』がとにかく好き!」という往年のファンの方も「名前だけは知っているけど、観たことはないな……」という『マジンガーZ』初心者の方も、「でも、ロボットアニメって男の子が観るものでしょ?」と思っている女性の方も、「『マジンガーZ』って昭和のアニメじゃん」と思っている平成生まれの若者たちも、大丈夫です。見方や感じ方は違えど、老若男女誰もが楽しめる作品だと思います。

 あなたも週末、<ロボットアニメの“原点”にして“頂点”>を目撃してみてはいかがでしょうか?

■公開情報
『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』
1月13日(土)全国ロードショー
出演:森久保祥太郎、茅野愛衣、上坂すみれ、関俊彦、小清水亜美、花江夏樹、高木渉、山口勝平、菊池正美、森田順平、島田敏、塩屋浩三、田所あずさ、伊藤美来、朴ロ美、藤原啓治、石塚運昇、石丸博也、松島みのり、おかずクラブ(オカリナ・ゆいP)、宮迫博之
原作:永井豪
監督:志水淳児
脚本:小沢高広(うめ)
オープニングテーマ「マジンガーZ」水木一郎
エンディングテーマ「The Last Letter」吉川晃司
アニメーション制作:東映アニメーション
配給:東映
(c)永井豪/ダイナミック企画・MZ製作委員会
公式サイト:mazinger-z.jp

『悪と仮面のルール』

 私の辞書には“悪”なんて文字は存在しない。そんなリアルサウンド映画部のピュアガール担当・大和田がおすすめするのは『悪と仮面のルール』。

 一昨年に放送されていた朝ドラ『あさが来た』(NHK)で、白岡新次郎を演じ、ヒロインの夫役としてよき理解者で優しく見守るような、温かい表情ばかり見せていた玉木宏。しかし彼は、主演を務める本作で、そんな表情を一切見せることなく、悲しく、暗い、苦い表情をして、ある女性を守るためには手段を選ばない、そんな男性を演じている。

 本作は、芥川賞作家・中村文則の同名小説を実写映画化したサスペンス。歪んだ目的のためだけに作り出されたことを知り、自身の存在意義を見失っていた主人公・久喜文宏、その周りの人物たちの葛藤が描かれる。玉木の共演に並ぶのは、若手実力派の新木優子と吉沢亮。吉沢は出演発表時に「役作りで初めて髭を伸ばしたのですが、こんなに生えるのかとビックリしました」とも明かしており、吉沢と新木の2人も、玉木同様これまで他の作品で見せてきた役者としてのイメージを覆すような役作りに挑戦している。

 物語の本筋では“悪”と“正義”について迫りつつ、最終的にはラブストーリーとして組み立てられている。サスペンス、または変わったラブストーリーとして、楽しんでもらいたい。

■公開情報
『悪と仮面のルール』
1月13日(土)新宿バルト9ほか全国公開
出演:玉木宏、新木優子、吉沢亮、中村達也、光石研、尾上寛之、呉汝俊、柄本明、村井國夫ほか
監督:中村哲平
原作:中村文則『悪と仮面のルール』(講談社文庫)
主題歌:Uru「追憶のふたり」(ソニー・ミュージック アソシエイテッドレコーズ)
配給:ファントム・フィルム
(c)中村文則/講談社 (c)2017「悪と仮面のルール」製作委員会
公式サイト:http://akutokamen.com/

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