『デスノート Light up the NEW world』池松壮亮インタビュー

池松壮亮、『デスノート』東出昌大&菅田将暉との共演を語る 「三つ巴の闘いで俳優力が試された」

「たくさんの作品に出るのはよくないと思っている」

 

ーー今回の作品を通して、池松さんも新たな経験をされたと思います。自身のフィルモグラフィにおいて、この作品はどのような位置付けになると思いますか?

池松:うーん、どうでしょうね……。僕自身リスキーなところで、貴重な経験としてやらせてもらえたので、そこに対しての感謝はすごくあります。自分の中でも本当に大きな作品になりました。今後、「『デスノート』の池松壮亮」って言われるでしょうし、そうならなきゃいけないなと思っています。

ーー今年だけで公開作が9本ある中でも、非常に重要な1本だと。

池松:今年9本って言っても、ちょこちょこ出ている作品が多いだけなんですけどね。去年も一昨年も「これだけたくさんの作品に出るのは今年が最後」と言っているんですけど、作品にたくさん出るのは本当によくないなと思っているんですよね。

 

ーー“よくない”というのはどうして?

池松:やっぱりいろいろありますよ。別の映画ですけど、例えばもし僕がいま18歳の現役高校生で俳優をやっていたとしたら、「お前、26歳のくせに高校生の役やってんじゃねぇよ!」って思っちゃいますし……。オファーをいただくのは本当に嬉しいことなんですけどね。でも理想は、年に2本ぐらいのペースで作品に出て、「またあの人を観に行きたいな」って思ってもらえるようにならなきゃいけないなと思うんです。

ーーこちら側の立場からすると、たくさんの出演作を観てみたいとも思いますが……。

池松:そう言ってもらえるのもすごく嬉しいことなんですけどね。小規模な作品が多いので、意外と体は大丈夫なんですよ。でも、『デスノート』のような作品を年に9本とかは絶対にやれないですから(笑)。この間、韓国で映画をやっている人に、「今年公開される映画が9本あってさ」っていう話をしたら、「すげぇな、お前! 大金持ちだな!」みたいな感じになって。「違うよ! 大変なんだよ、こっちは」って(笑)。

ーー(笑)。

池松:だからやっぱりコツコツとやっていきたい気持ちはありますね。でも、今後また価値観も変わって、考え方が広くなったり狭くなったりもしながら、出演作は自ずと減っていくと思います。今回、ガッツリ3カ月かけて映画を撮ることが僕自身すごく久々だったので、とても幸せな経験をさせてもらいました。

(取材・文=宮川翔)

■公開情報
『デスノート Light up the NEW world』
10月29日(土)より丸の内ピカデリー・新宿ピカデリーほか全国拡大ロードショー
原作:大場つぐみ・小畑健(集英社ジャンプコミックス刊)
監督:佐藤信介
脚本:真野勝成
出演:東出昌大、池松壮亮、菅田将暉、川栄李奈、戸田恵梨香、中村獅童、船越英一郎ほか
配給:ワーナー・ブラザース映画 
(c)大場つぐみ・小畑健/集英社 (c)2016「DEATH NOTE」FILM PARTNERS
公式サイト:www.deathnote2016.com

関連記事