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ヘレン・ミレン、『黄金のアデーレ』舞台挨拶で来日「日本にはすばらしい映画文化が根付いている」

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 第28回東京国際映画祭の特別招待作品に選出された『黄金のアデーレ 名画の帰還』の上映が、昨日10月24日(土)にTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われ、主演のヘレン・ミレンとサイモン・カーティス監督が舞台挨拶に登壇した。

 本作は、アメリカに暮らす82歳の女性マリア・アルトマンが、第二次世界大戦中にナチスによって奪われたクリムトが描いた伯母の肖像画「黄金のアデーレ」の返還を求め、オーストリア政府を訴え肖像画を取り戻そうと奮闘するさまを描いたヒューマンドラマ。

 本作の出演オファーを引き受けようと思った決め手について問われたヘレンは、「この作品、マリアという役柄は良いものだと私の女優魂が伝えてくれたのです。非常に胸を打たれました。私は戦後に生まれたのですが、戦争の時代に生きた人々の思いをこの映画を通して学び、家族を失うという悲しみ、また自分のアイデンティティーを失うことの辛さを伝える一人になりたかったのです」と答える。役作りについて、「まず、マリアを知っている親族や関係者の方のために、彼女になるべく似せようと努めました。髪形や目の色を変えるなど、外見もはもちろん、なにより大事である“彼女の内面に近づくこと”を意識して、彼女の目を通して物事を考えるように意識しました」と語ると、カーティス監督から「マリアの親族に映画を観てもらったのですが、本当にヘレンはマリアにそっくりだと好評でした」と、その役作りを絶賛し、「これはまさに20世紀の物語。マリアが生まれた20世紀のウィーンは、天才的な文化を生み出しましたが、自分の祖母もマリアに似たような経験をしていることもあり、マリアのことを心から尊敬している。この役をヘレンにぜひやってもらいたいという夢が叶ってとても光栄です」と、本作映画化のきっかけを語った。

 日本についての質問が飛んだヘレンは、「私の夫は監督で、私を女優として育成するにあたって、小津安二郎監督や黒澤明監督の作品を沢山観せてくれました。日本には本当にすばらしい映画文化が根付いていると思います」と、日本映画に対する思いを語る。22日(木)に行われたレッドカーペットでは、集まった多くのファンに対して、サインや写真など丁寧なファンサービスで応えていたヘレン。そんなレッドカーペットでの経験を振り返り、「天気も良くてとても興奮しました。日本のファンの方は本当に素敵で、素晴らしい経験でした。今日は監督をパチンコに連れていきます。監督は“パチンコ”の意味を全く知らないそうなので(笑)」と語り、会場を笑いの渦に巻き込んだ。

 今年で70歳になったヘレン。美しさの秘訣を聞かれると、「私はそんなに若々しくないですし、特に朝起きた瞬間はそんなに美しくないの(笑)」と笑いを交えながらも、「世界にはとても悲しいことも多いけれど、私はとても楽観的で、基本的に地球は美しい場所だと思っています。だからできるだけ長生きしたい。その理由は、テクノロジーがどこまで発達するかどうかを見届けたいという好奇心が大きいわ。もしかすると、そうした強い好奇心が若々しくなる秘訣かもしれませんね」と、その秘訣を明かした。

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 また、舞台挨拶では、俳優の石坂浩二が特別ゲストとして登壇した。二科展入選経験もある石坂は、絵画に造詣の深い映画のタイトルにかけて、黄金に輝く花束を持って登場。ヘレンの印象を聞かれると、「何十年も前ですが、エリザベス女王がNHKにいらしたときに、すごく近くに並ぶことができた。今回も同じような思いです。ヘレンさんは気品があって本当に美しい方。そしてなんというか、威圧感が本当にすごい。もちろん良い意味で」と、同世代のヘレンを前に、そのオーラに圧倒された様子だった。

 最後にヘレンは、「楽しかったら笑ってください。悲しかったら泣いてください。一番大事なのは、映画を楽しむこと!」と作品をアピールし、会場を後にした。

■公開情報
『黄金のアデーレ 名画の帰還』
11月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開
監督:サイモン・カーティス
脚本:アレクシ・ケイ・キャンベル
出演:ヘレン・ミレン、ライアン・レイノルズ、ダニエル・ブリュールほか
配給:ギャガ
(C)THE WEINSTEIN COMPANY / BRITISH BROADCASTING CORPORATION / ORIGIN PICTURES (WOMAN IN GOLD) LIMITED 2015
公式サイト:http://golden.gaga.ne.jp/

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