『罪の余白』初日舞台挨拶に吉本実憂ら登壇「闇のある役はすごく難しかったです」

 『罪の余白』の初日舞台挨拶が昨日10月3日、TOHOシネマズ新宿にて行われ、内野聖陽、吉本実憂、谷村美月、葵わかならキャスト陣と監督の大塚祐吉、主題歌を担当した金魚わかなが登壇した。

 『罪の余白』は娘を亡くした行動心理学者の父親と、命を弄ぶ危険な女子高生の対決を描いた心理サスペンス。父親の安藤役を内野が演じ、危険な女子高生・咲を吉本が演じている。

 満席の客席から大歓声で迎えられ登壇した内野は、「中年のおっさんと16歳の少女が対決する構図に惹かれてお受けした作品が、こんなにもシリアスで素晴らしい作品になっていることを大変うれしく思っています」と初日を迎えた喜びをコメント。狂気のモンスター女子高生を演じた吉本は「闇のある役を演じてみたいと以前から思っていたのですが、実際に演じてみるとすごく難しかったです。監督や共演者の皆さんのおかげで何とか乗り切ることができました」と女優として新たなステップに進んだことへの自信をちらつかせた。また、「勝手に死ねば」「誰もあなたのこと必要としてないですよ」など、毒のあるセリフが多く登場する本作の脚本作りについて聞かれた大塚は、「普段私が言っていることを詰め込んでみました。人を傷つけるのは私の専門職なので。でも途中から吉本さんも自発的に内野さんを傷つけてくれて助かりました」と独自の脚本術とともに撮影時のエピソードを披露した。

 また、映画の内容にちなんで、MCから「皆さんは追いつめられたいⅯタイプですか? 追いつめたいSタイプですか?」という質問が出されると、内野は「僕は多分Sですかね。でもすごい人にいじめられたいという願望はあります。役者って結構そういうMな要素はあると思います」と答えた。一方、吉本が「うーん、ご想像にお任せします」と困りながら答えると、「いや、絶対Sですよ! あんなに人を罵倒できるんですから」とすかさず厳しいツッコミが入った。敵対する役柄だったため、現場ではあまり会話を交わさなかったという内野と吉本。撮影後の内野の印象について聞かれた吉本は、「取材の時にお話していて内野さんって笑うんだな、って思いました」と冗談交じりに答え、会場を沸かせ、舞台挨拶を締めくくった。

■公開情報
『罪の余白』
TOHOシネマズ新宿ほかにて公開中
監督・脚本:大塚祐吉
原作:「罪の余白」芦沢央(角川文庫)
出演:内野聖陽、吉本実憂、谷村美月、葵わかな、宇野愛海、吉田美佳子、堀部圭亮、利重剛、加藤雅也
特別協賛:株式会社エスタックス
配給:ファントム・フィルム
(c)2015「罪の余白」フィルムパートナーズ
公式サイト:tsuminoyohaku.com

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