ピエール瀧、鶴瓶と"ベッドシーン"談義 『進撃の巨人』トークでは「絶対に巨人役だと思った」

 ピエール瀧が7日放送の『A-Studio』(TBS)に登場。司会の笑福亭鶴瓶・早見あかりとともに、ベッドシーンや"血のり"について、さらには出演中の『進撃の巨人』についてなど、役者トークを繰り広げた。

 番組冒頭では、ピエール瀧が主宰する草野球チーム「ピエール学園」や、200人もの友人が集って行われる花見についてなど、プライベートの話題で盛り上がった3人。鶴瓶・早見は今回の収録に備えてスチャダラパー・ANIへの取材を行っており、ANIが瀧の出演作『凶悪』(2013年)を観に行ったというエピソードから、役者業についての話になった。

 チケットをもらって同作を観に行ったANIだが、瀧のベッドシーンに耐えられず、早く終わってほしいと思っていたという。瀧が「たしかに友だちの濡れ場はキツイかもしんないっすね。あいつ"あの感じ"なのかって......」と言うと、鶴瓶は含み笑い。瀧は続けて「鶴瓶さん、キスシーンとかどうします? 我を殺します? 我を出します? いつものスタイルでいっちゃうのか」とあけすけに質問し、「いつものスタイル言うな!」とツッコまれていた。

 鶴瓶は若いころ、風吹ジュンや松雪泰子と擬似キスシーンを演じたことがあるという。鶴瓶が真っ裸になり、相手の体に覆いかぶさって、その姿を後方から映すというカメラアングルだったようだ。鶴瓶はその場で背の低い机に両手をつき、唇が触れないように顔を動かしてキスする真似を実演。女性の姿を映さないため、「(相手が)おらんでもできるわけや。張子の虎やん、なんか」。「だから実際に触れたことはないねんけど、実は今度あんねん。ある映画で」と63歳にして本番キスシーンを演じることを告白し、「ここにきてですか!? なんか俺がドキドキしてきた」と瀧を驚かせていた。

 「自分はどうなん」と話を振られると、「『凶悪』ともうひとつくらいしかやっていないですけど、ヤクザ者の設定なんで、"ワイルドに"みたいな指示があって」と瀧。「俺も今度、ヤクザ者の設定やねんけど、ワイルドにいってええねんな?」と質問され、「ヤクザ者が下で待っててどうすんですか! 先に布団入って『まだかなー』じゃないでしょ」と言い返し、会場を笑わせた。

 公開中の『進撃の巨人』の話題になると、鶴瓶は「これ観たんやけど、すごいよ。俺あんなん(本来は)好きじゃないねん、人を食うたりとかすんの、絶対あかんねん。『こんなん、なんでやってんねん』と思っててんけど」と観る前の本音を明かしつつ「これはおもろかった!」と絶賛。同作の監督・樋口真嗣の手がける作品に全て出演している瀧は「樋口さんの映画では全部死んでます。だから、うちの嫁は観ないって言ってました。『この人はうちの亭主を殺す人だからダメだ』って」と家庭での出来事を明かした。『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』(2008年)では、「映画が始まって冒頭30秒で吹っ飛びます。だから、エンドロールに僕の名前をみつけて『瀧、出てた!?』っていう人が続出した(笑)」と当時を振り返った。

 『のぼうの城』(2010年)より、瀧が泥まみれになって倒れるシーンが画面に映し出されると、「ぐちゃぐちゃの泥まみれになって寝てるんですよ。『早くしてくんねえかな』って」。役者ならではの大変さに、「ほんまやで」と鶴瓶も共感した。鶴瓶はつらかったシーンとして何度も吐血したことを挙げ、「口のなか気持ち悪うてなあ。ほんで(血のりが)しばらく取れへんやろ。なんべんも歯磨くけど」。瀧は「僕、横になった状態で死んで、耳の上に血のりが垂れるっていうシーンを撮ったことがあるんですけど、そっから3年くらい血のりが混じってましたね」と明かし、観客からは「えー」と引き気味の声が上がった。早見は、自分が人を刺し、その返り血を顔も含めた上半身に浴びる......というシーンを演じたことがあるという。鶴瓶は「やり直さなあかんとき大変やんな」と話すなど、"血のりあるある"トークに花が咲いた。

 話は戻って『進撃の巨人』へ。鶴瓶は同作について「リアルじゃないというか、『ここまでいったらええ』と(思った)。リアルに近かったら怖いやんか」と感想を明かし、「(俺みたいな)おっさんが食べにきたら怖いやろ」と言いながらスタジオを歩き回り、巨人のものまねを披露。瀧は「巨人役、できますよ!」と笑いつつ、最初オファーがきたときに「絶対に巨人役だと思った」ことを明かした。実際は軍人役の瀧に、「軍人が似合うねん。"軍人顔"や。ドシーンとしてて。俺らでも『案外、顔小さいね』って言われるけど、絶対小さないもんな」と鶴瓶が言うと、高校時代に先輩から「顔」というあだ名をつけられたことを暴露した。

 番組ラストでは、鶴瓶がひとりでゲストについて語るトークタイムに。ミュージシャン・俳優・バラエティと多岐にわたって活躍する瀧について「年は一回り違うけど、(自分と)似てると思う」。「あの顔で銀幕に収まれる俳優は今少ない。どっしりとね。『進撃の巨人』に出てスクリーンにピタっと合うのはおもしろい」と称賛し、「それは、いろんなことを飄々と経験してきたからやと思う。楽しみながら何股もかけることは大事」と瀧の魅力の理由を分析し、今後も役者として期待しているという主旨のメッセージを送って、番組が終了した。

(文=岩倉マコ)

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