『アオアシ』の面白さは「サッカーの言語化」にアリ アニメ第2期の注目ポイントを考察
Jリーグユースを舞台に、地元愛媛の弱小サッカー部員である青井葦人(あおいあしと)がその稀有な才能を見出され、プロへの階段を駆け上がっていく漫画『アオアシ』(小林有吾/小学館)の待望のアニメ第2期制作が発表された。2026年の放送が予定されている。
2022年にはアニメ第1期が放映され、葦人がJリーグ屈指の強豪クラブ、東京シティ・エスペリオンFCのユースセレクションに合格し、プロを目指す集団の中で揉まれながら成長する姿が丁寧に描かれていた。本記事ではアニメ1期を振り返りながら2期で描かれるであろう展開についても触れていきたい。
視聴者のサッカーリテラシーが広がるアニメ1期の功績
『アオアシ』という作品ではサッカーそのものは勿論のこと、チームメイト同士の友情や家族愛、プロを目指す上で夢破れていく者の姿など実に様々なものが描かれている。中々にエモーショナルな感情を受け取ることができる作品だ。その中でもサッカー未経験の人間が観ても理解出来るようにプレーの凄さの理由を「言語化」してくれていることが特筆すべきポイントだろう。試合展開を追うごとにサッカーというスポーツの奥深さにハマり、葦人と共に成長しているような気にさえなってくるのだ。
また、これまでのサッカー漫画ではあまり日の目を見ることがなかったサイドバックというポジションのキャラクターが主人公という点も見逃せない。分かりやすく注目が行きがちな攻撃的なポジションの選手ではないことで、ゴールという結果以外のピッチで起こる様々な出来事の1つ1つが理由立てられて描かれていることで、サッカーという競技への理解度が深まり、より作品を楽しめるという相乗効果が生まれるのだろう。
アニメ2期での注目すべき闘い
『アオアシ』アニメ2期制作決定ニュースに併せて公開された原作者の小林有吾先生のイラストも話題だ。
闘志を秘めた表情を浮かべて描かれている5人のキャラクター達。葦人の他には葦人がエスペリオンユースAチームで初めて公式戦に出場した際の対戦相手、柏大商業の10番・南沢に東京VANSの辰巳、船橋学院のエースでU-18日本代表のトリポネ・ルフィン。さらには高校最強チーム青森青蘭の至宝、1年生にしてU-18日本代表の司令塔として君臨する北野蓮の姿も。