ソフビ、80万円超が登場!? 専門店「まんだらけCoCoo」店長に聞く、人気過熱の理由は? 

■ソフビ市場これからどうなっていく?

12月15日に開催された「まんだらけCoCoo」5周年記念イベントで販売されたソフビたち。店内のショーケースには所狭しとソフビが並び、愛好家の間で“ソフビ博物館”と呼ばれるほどである

――最近の傾向では、若い人たちがソフビのコレクションをしていますね。しかも、ヴィンテージソフビを購入しているのには驚きます。

藤田:ファン層が広がっていて、20~30代が増えました。やはり、YouTubeやInstagramの影響は大きいと思います。12月1日にも当店ではリニューアル記念のイベントを開催したのですが、開店前から列ができましたし、1~2万円くらいするヴィンテージソフビを買う人が200人くらいいました。明らかに新しく加わったコレクターですね。

――といっても、ヴィンテージソフビの『ウルトラマン』や『仮面ライダー』を若い人たちはリアルタイムでは視聴していないわけですよね。どんなところに魅力を見出しているのでしょうか。

藤田:人それぞれ見るポイントは違うと思いますが、例えば、形がかわいいとか、レトロな雰囲気に魅力を見出しているのでしょう。1970年代に放映された『忍者キャプター』や『がんばれ!!ロボコン』のミニソフビを若い女の子が買っていたのには、びっくりしてしまいました。

――外国人にもソフビは大人気だそうですが、「まんだらけ」で買い物をするコレクター全体を見て、外国人と日本人の比率はどんな感じでしょうか。

藤田:僕の体感ですが、ソフビは意外にも、外国人より日本人に人気が高い気がします。確かに外国人は、株のような意識を持っている方がいますし、投資のような感覚で売り買いをしている例があります。しかし、日本人も決して負けていませんよ。12月15日に開催した5周年イベントには、10年に1回しか出てこないようなマニア向けのレアソフビなど、貴重な品物を出しましたが、日本人のお客様がたくさん並んでくださいました。

――この調子だと、若いコレクターはどんどん増えていきそうですね。

藤田:現在、ソフビは流行の真っただ中ですので、いつかブームは冷めると思うんです。ブームが終わってからも続けて集める人は、10%くらいではないでしょうか。マニアでも5~10年続く人は珍しいですからね。とはいえ、20~30代の人が一人でも多くソフビを愛する人が増えてくれるといいな…という思いはもちろんありますし、ぜひ続けて集めていただきたいなと思っています。僕は、ソフビは世界に誇る文化遺産だと考えています。熱心なマニアが増えてくれれば、次の世代にしっかりと受け継がれていきます。私たちはその橋渡しをしていきたいと思っています。

 

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