【注目作試し読み】webtoon界に新たなヒロイン誕生! 『殺し屋中学生 ~HITMAN GIRL~』がスリリングであたたかい

『殺し屋中学生 ~HITMAN GIRL~』作者・マントヒヒ・ビンタ先生インタビュー

ーー本作を連載されるに至るまでのキャリアについて聞かせてください。

  週刊誌でのアシスタント、月刊誌でのデビューと連載を経て、サイバーエージェント系の漫画を制作するチームで監督業務などしていました。WEBTOONは未経験でしたが、STUDIO ZOONの立ち上げと作品募集を聞き挑戦してみようと思いました。

ーー『殺し屋中学生』(MQ)は卓越した能力を持った主人公の“無双”を楽しめる作品でもあり、また悲劇を前提にした“リベンジ”ものでもあり、多くのフックがある作品だと思います。どんなところから着想を得て、この物語を構成したのでしょうか。

 この作品に関してはMQのキャラデザが出発点です。「こんな変なヤツの横には絶対に可愛い少女が必要だ」と思い、有坂マイが誕生しました。MQとマイの関係性を考えるうち、2人に必要な要素が追加され膨らんでいきました。

ーー人間と獣人が共存するユニークな世界観については?

 初期案では、獣人はMQ1人の予定でした。後にライバルとして別の少女+獣人のバディを増やす案、敵として獣人が登場する案などアイディアを練る内に、「普通に獣人がいる世界」に落ち着きました。

ーー有坂マイという主人公が魅力的です。愛らしいビジュアルにカッコいい体捌き、悲しみを背負いながらタフで愛嬌があり、オタク的なこだわりもある。そんなマイはどのように生み出されたのでしょうか。

 マイのキャラクターは、常にMQとセットで考えました。お互いが魅力を引き出せるような関係を目指して複数パターンを試した結果、悲しい過去と対照的な明るく感情表現豊かな強い女の子になりました。作中で一番描くのが難しく楽しいキャラクターです。

ーー謎が多く一筋縄ではいかない「MQ」にも惹かれます。マイにとって“親の仇”であり、師匠であり、雇い主であり、もう一人の親のような存在でもありますが、差し支えない範囲で、彼がどんなキャラクターで、どのように生まれたのか教えてください。

 キャラデザの段階である程度「こんなヤツ」と性格は決まってはいましたが、マイのキャラクターが定まってくると、マイにとって師であり親であり仇、頼れる存在で優しくて恐ろしいという部分をより強調できて、さらに「変なヤツ」になりました。MQのおかげでマイが誕生してマイのおかげでMQが出来上がった感じです。

ーー作画はハードボイルドで迫力があります。トーンも使われていていわゆる「WEBTOON」とは少し違う手触りがあり、コメディパートにはキュートさもありますが、絵作りの上でどんなことを意識していますか?

 WEBTOONといえばツヤっとした美しい色彩のフルカラーが特徴の一つで魅力だと思いますが、この作品に関してはガサついた質感が合っていると思いました。トーンの他、あえてペンのタッチが残るように作画したり彩度を落としたりして、アナログ/モノクロ原稿っぽい仕上がりを目指しました。横読みに近い読み味で、WEBTOONでしか出来ない新しい絵が作れたら良いなと思っています。

ーービンタ先生のお気に入りのキャラクターと、その理由を聞かせてください。

 マイとMQのコンビをもっと描きたいなと思っていますが、想定よりもシックリきたのがマイのライバル・ミイです。描いていて楽しかったです。

ーー先生が影響を受けた作品や作家についてもお聞かせください。

 モンキー・パンチ先生の『ルパン三世』の影響がとても大きいです。僕の思うカッコイイは全部あそこにあります。

ーーこの記事をきっかけに『殺し屋中学生』の第一話に触れた読者のみなさんにメッセージをお願いします!

 第1話を読んでいただきありがとうございます! 僕にとっても初めて挑戦するWEBTOONで、毎話試行錯誤しながら制作しています。一瞬でも「カッコイイ」「可愛い」と思ってもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします。

『殺し屋中学生 ~HITMAN GIRL~』


©︎マントヒヒ・ビンタ/STUDIO ZOON
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