『北斗の拳』あっさり負けてびっくり……強いはずなのに見掛け倒しだったキャラといえば?

 また優しさが裏目に出て、実力を出しきれずに敗北した南斗白鷺拳伝承者「シュウ」にも、結果的に見掛け倒しだったという声がある。シュウは、1度はケンシロウを倒したほどの力を持つサウザーと互角の実力があった。さらに周囲からの信頼も厚く、『北斗の拳』では随一の人格者として愛されていた。しかし女子供を人質にとったサウザーに対し、「仁星」の宿命を背負う善人のシュウは手を出せず、戦うことなく矢や槍の射撃を受けて死亡してしまう。本来は長所である優しさも戦いの中で弱点となってしまった最後に、多くのファンが涙した。

 原作者の武論尊は「みんなそれぞれの美学を持っているから、それをもって死んでいく」と語っている。あっという間に力尽きたキャラたちも、そこには一人ひとりが思う死に様があったのだと思うと、この作品の魅力を体現しているのかもしれない。

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