『サマータイムレンダ』作者の新作登場  『ジャンプ+』で続々はじまる新連載、注目の作品は?

  『怪獣8号』や『SPY×FAMILY』など、メガヒット級の人気マンガをいくつも生み出してきたWebアプリ『少年ジャンプ+』。その勢いは留まることを知らず、2024年の春には怒涛の新連載ラッシュがはじまっている。今回は新連載のラインナップから、とくに注目が集まっている作品をいくつか紹介していきたい。

  3月22日から始まった『ゴーストフィクサーズ』は、TVアニメ化もされた『サマータイムレンダ』の作者・田中靖規による新連載。長期連載としては約3年ぶりの新作となる。

  ジャンルは「非現実校正アクション」と銘打たれており、「GHOST」と呼ばれる非現実的現象が多発する「御厨ヶ丘ニュータウン」という架空の街が舞台となっている。第1話では主人公の中学生・籠目ひふみが、同じマンションに引っ越してきた少女・雲母坂最果(きららざか・もか)と出会い、衝撃の事件に巻き込まれるところが描かれていた。

  どうやら基本軸としては、2人がバディを組んでGHOSTと戦っていく話になるようだ。ホラーじみた設定に見えるものの、ポップな絵柄や「ゼッタイキル剣」といったシュールなネーミングも相まって、さわやかな作風となっている。

  また3月11日から毎週月曜に更新されているのが、『暗黒デルタ』という新連載。現実世界の裏側に「デルタ」と呼ばれる異世界の都市があり、その住人が人間からエネルギーを吸い出して暮らしている……というSF的なダークファンタジーだ。

  作者の有波は新進気鋭の漫画家で、『少年ジャンプ+』で読み切りを発表するたびに大きな話題を呼んできた。突然変異によって生まれた「デス鮭」を討伐する人々を描いた『デス鮭ハンター』、そして遺体を堆肥にする仕事を描いた『コンポスター葬式』がこれまでの作品だが、いずれも独特の疾走感とブラックユーモアに満ちている。

  今作の『暗黒デルタ』は初連載作品となるため、その作風がどんな風に進化していくのか要注目だ。

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