東海オンエアの10周年記念本『天啓』が発売延期に 予定されていた内容と“変わってほしくない”ポイント

 人気YouTuberグループ・東海オンエアの10周年を記念するメモリアルブック『東海オンエア10th Anniversary Book天啓』(KADOKAWA)の発売日が、当初予定されていた12月15日から延期となった。新たな発売日は暫定的に「2024年10月1日」とされており、詳細は決定し次第、KADOKAWAから発表されるという。

 東海オンエアを巡っては、10周年を記念するさまざまな活動が控えていたこの秋、大きな騒動があった。すでに沈静化しているため簡単にまとめるが、東海オンエアのメンバー・しばゆーと、その妻のあやなんがSNS上で激しい口論を繰り広げ、グループのリーダー・てつやとの確執も表沙汰に。それぞれに意見の食い違いもあり、グループと家庭の板挟みになったしばゆーが暴発、各方面への暴言や不適切な動画などをポストする事態に至っていた。

 そのなかで、しばゆーが『天啓』に掲載予定の写真に関する“ネタバレ”に近いポストも行なっていたため、グループ内での問題が解決したとして、版元との関係性の悪化や、最悪の場合発売中止になることも懸念されていた。しかし、この騒動を受けて活動休止を発表する動画にて、刊行については前向きなコメントがあり、今回の「発売延期」という正式発表に胸を撫で下ろしたファンは多いだろう。東海オンエアのリーダー・てつやは自身のXで「時間はかかってしまうかもですが、いつかベストな形でありのままの自分たちを振り返ることができるようにするための期間です!」と報告している。

 中身がどこまでどう変化するかはわからないが、そもそも予定されていた内容を見ると、ファンには嬉しいディープなものだった。これまでの活動歴や写真をまとめるだけの本ではなく、6人のメンバーが個人企画としてそれぞれがやりたいことをやり、全員参加の座談会のほか、意外と珍しい「ペア対談」も収録。動画でも随所で存在感を示してきた「母たち」のお茶会や、田中圭一作画による「まんがでわかる東海オンエアものがたり」も楽しみだった。これが白紙になってしまうとしたら、残念だ。

 しかし、「騒動は落ち着いたから」と予定通り刊行されていたら、ファンにとってはモヤモヤが残るものになっただろう。騒動の最中、メンバーに向けられたしばゆーの言葉は刺々しく、すべてが本音だとは思えないが、芯をくった訴えもあったはず。今回のぶつかり合いを経て、いわば「膿を出した」状態の彼らが納得して送り出したものでなければ、いつものように仲のいい彼らの姿を見ても虚しさが残ったに違いない。

 そんななかで、彼らの動画を楽しんできたファンのひとりとして、本書についてできれば変えてほしくないポイントがある。それは、帯にある「夢も目標も要らない。この6人で、この場所で、いつまでもただ遊ぼう」という言葉。東海オンエアらしい、シンプルな宣言だが、今回の騒動を踏まえてあらためてこの言葉に触れると、強い誓いとしてもう一度宣言してほしいと思うのだ。さらにパワーアップした一冊になることを期待して、てつやの言う通り気長に待つとしよう。

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