組長と直談判、喧嘩上等、シンナー厳禁…… 伝説のレディース総長・かおり、硬派すぎるエピソード

迷惑はかけたけど、レディースをやってよかった

 

――かおりさんは「ティーンズロード」で、今でいう読者モデルのような活躍をなさっています。特攻服のカタログでモデルをやったり、おしゃれな服を着こなしたりして誌面に登場していますね。

特攻服を着こなすかおりさん。ポーズや鋭い眼光など、これ以上のモデルはそうそういない

かおり:雑誌に出るようになってからは、前みたいに喧嘩ができなくなってしまったんだよね。ファッションにもこだわりがあって、硬派で見栄っ張りだったので、他のヤンキーの子たちとは別路線でいきたかったんです。私はあんまり髪の毛を染めなかったんです。中学のときに染めたのが一度きりで、以降はずっと黒。みんな染めているのに、私一人だけ黒だと目立つんですよ。服も柄物よりも、白や紫の単色のシックな感じが好きでした。

――ちょうど、当時の「ティーンズロード」が手元にあります。かおりさん、たくさん誌面に登場していますね。

かおり:読み返すと懐かしいし、この一問一答の質問が面白いね。「ケンカの得意技」に「パンチ、蹴り」はわかるけれど、「流血の経験は?」に、「月一回の女の日」、「好きな言葉」に「時は今、二度とない人生だから……」って、私、こんなこと答えていたんだ!? バカだろー(笑)!

――レディースの総長を務める重責を担ったことは、その後のかおりさんの人生にも影響を与えていると思います。やってよかった、つらかったことなどの想いをお聞かせください。

『「いつ死んでもいい」本気で思ってた…』(大洋図書)

かおり:責任感を持って、人、仲間のためにと思ってやってきたことは、今もずいぶん生かされていますね。言葉は取り消せないので、自分の発言に対する重みと責任は痛感します。女族のときは周りに凄く迷惑をかけてしまい申し訳ないと思っていますが、一方で、レディースはやってみてよかったと思います。最近、当時のメンバーと交流する機会があったのですが、「かおりとやって良かった!」と言われたので、純粋に嬉しかったですね。私が今までやってこれたのは、私があまりにどうしようもないから周りがしっかりしてくれたおかげ。私は人に支えられてきましたし、恵まれた人生だったんだなと、最近になってひしひしとそう感じています。

 


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