『よう実』アニメ第3期で注目、坂柳有栖のヤバさとは? シリーズ屈指の実力者の素顔

 衣笠彰梧のライトノベル『ようこそ実力至上主義の教室へ』シリーズのTVアニメ第3期が2024年1月からスタートする。公開されたキービジュアル第1弾で、主人公の綾小路清隆と背中合わせに立っている、杖をついて微笑みを浮かべる少女が坂柳有栖。清楚な雰囲気をまとっているが、実はシリーズでも屈指の実力者として綾小路の前に立ちふさがる。坂柳の何がそれほどまでにヤバいのか?

 Aクラスで卒業すれば、エリートとして難関大学や人気企業に進める高度育成高等学校を舞台に、生徒たちが学力や体力にとどまらない課題に挑み、順位を競い合うストーリーの『ようこそ実力至上主義の教室へ』。主人公の綾小路清隆は、新入生でも問題児が集められたDクラスに配属されたが、学力でも体力でも突出したところを見せない彼こそが、実は超エリートを養成する施設で最高傑作と言われた逸材だった。

 施設を運営する父親の元を逃げ出して高度育成高校に入った清隆は、目立たないように学生生活を過ごそうとしていた。だが、学校内で快適に過ごすためのポイントすら成績に左右される場所であり、成績が悪ければ容赦なく退学させられる厳しいルールも存在していたことで、清隆は表だって活躍はしないものの、陰で少しずつ実力を発揮し、クラスメートたちを支えて上位クラスに立ち向かっていく。

 陰の実力者が本気を見せて、ピンチを切り抜けるエキサイティングな逆転劇があり、一般的な学科テストや体力測定とは違う、ルールが入り組んだゲームのような試練に頭脳を駆使してクリアしていくスリリングな展開もある。暴力で脅したりポイントで買収したり人心を操ったりといった権謀術数も日常茶飯事。そこから大人社会の縮図のようなものを感じ取れるところが、『よう実』シリーズの面白さだ。

 本当は誰よりも頭脳に秀でていて、戦闘力も高い清隆が陰からでもその実力を発揮すれば、あっさりと学年トップに立ってしまいそうな気もするが、そこは全国から選び抜かれた逸材が集まってくる高度育成高校だ。清隆に負けない個性と才能を持った生徒たちが少なからず存在していて壁となる。

 たとえばCクラスを暴力で仕切る龍園翔であったり、コワモテの見かけによらない学力と人望でAクラスを率いる葛城康平であったりと、なかなかの強敵たちが並んでいたが、アニメの第2期で清隆は龍園との関係に一応のケリをつける。葛城の方も半ば自滅する形でトップ争いから後退していくが、その代わりに一種のラスボスとして浮上してきたのが、Aクラスの坂柳有栖だった。

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