『はじめの一歩』最も胸が熱くなるベストバウトは?「涙なしでは見られない」「勇気をもらえる」
130巻超えとなった現在でも、変わらず読者から愛され続けている森川ジョージ著の長寿漫画『はじめの一歩』。長い連載の中にはいくつもの名試合が生まれてきたが、ネット上では「マイベストバウト」がどれかで盛り上がっているよう。そこで今回は、これまでの対戦からここぞというベストバウトを紹介していこう。
激しい打ち合いの中で成長していく2人……「幕之内一歩VS千堂武士」の2戦目
数ある試合の中で多くの声が上がったのが、主人公の幕之内一歩VS千堂武士の二度目の対戦にあたる「日本フェザー級タイトルマッチ」だ。一歩の得意技・デンプシーロールからはじまったこの対戦。地響きが聞こえるくらい派手なパンチという意味を持つ「LALLAPALLOOZA(ララパルーザ)」と銘打たれた通りの打ち合いに、数多くの読者が魅了されたのは言うまでもない。
またこの試合では一歩が初めて完成形のデンプシーロールを披露するなど、試合の中で成長していく一歩と千堂に胸を打たれる一戦となった。ネット上でも「一歩VS千堂戦はボロボロ泣いた! 千堂の試合終了間際の決め台詞もよかった」と賞賛の声が溢れている。
鴨川ジムのカリスマ・鷹村守が過酷な減量を乗り越えて臨んだブライアン・ホーク戦
他にも一歩の所属する鴨川ジムのカリスマ・鷹村守VSブライアン・ホークの戦いも間違いなく心に残るベストバウトの1つだろう。ちなみにこの戦いは連載20周年記念の読者投票によって選ばれたベストバウトランキングで、栄えある1位を飾るほどの人気ぶりだ。
鷹村が過酷な減量を乗り越えて臨んだ「WBC世界J・ミドル級タイトルマッチ」。減量によるスタミナ不足で窮地に追い込まれる鷹村だったが、最終的にはブライアン・ホークのセコンドであるミゲル・ゼールに「野性と科学を融合した姿、アレこそはボクサーの理想像だ」と言わしめる戦いを見せた。
また試合前に鴨川会長がはなった「努力した者が全て報われるとは限らん しかし! 成功した者は皆すべからく努力しておる!!」という名言も間違いなく人気の理由の1つだろう。
他にもその風貌と冷酷なファイトスタイルから「死神」と呼ばれる間柴了VS木村達也の「日本J・ライト級タイトルマッチ」は、木村の引退宣言、そして「木村タツヤ」へ改名しての復帰という逸話につながる素晴らしい対戦としてファンの間で愛されている。
また最近では2023年2月8日発売の「週刊少年マガジン」でついに決着を迎えた、絶対王者リカルド・マルチネスVSウォーリーによる対戦も「最強同士の戦い最高すぎ。試合もだけどリカルドが掘り下げられたのも良かった」と話題に。
連載開始から30年以上……。長い歴史の間におこなわれた対戦はまだまだたくさんあり、読者それぞれに心に残るベストバウトがあるだろう。またネット上では引退しトレーナーとなった一歩へ、「一歩もう復帰せんのかな……」「セコンドじゃなくて戦う一歩が見たい」という声も多く上がっている。これまでのベストバウトを超える対戦を、ボクサーとして復帰した一歩にぜひ見せてもらいたいものだ。