『鬼滅の刃』時透無一郎&不死川玄弥が取り戻した“人間らしさ” 一見対照的なふたりの共通点を考察

「無限城」では共闘する2人

 さて、この無一郎と玄弥、「刀鍛冶の里編」ではそれぞれ別の敵と戦ったわけだが、後に勃発する「無限城」の戦いでは、上弦の鬼・黒死牟を相手に共闘することになる。

 むろん、まだアニメにはなっていない部分の話なので、ここで詳しく書くのはやめておくが、その戦いの中で、死を覚悟した無一郎が玄弥に命を預けるような場面が出てくるのだ。何よりもこの場面が感動的なのは、以前は他者のことなどどうでもいいと考えていた無一郎が、誰かを信じられる心を取り戻しているからだろう(また、その少し前に、玄弥は「兄貴を…守る…死なせたくない…」ともいっており、この言葉にかつて兄を守れなかった無一郎は、何か思うところがあったのかもしれない)。

 いずれにせよ、竈門炭治郎という広い心を持った少年との出会いが、2人を変えた。そして、無一郎も、玄弥も、命を賭した戦いの果てに、再び兄とわかり合うことができたのである。

※禰豆子の「ね」は、「ネ+爾」が正式表記。

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