『ONE PIECE』で一番の「名君」はアラバスタ王国のネフェルタリ・コブラ? 死亡説も再登場に期待集まる人気キャラ
※本記事は「週刊少年ジャンプ」連載中の『ONE PIECE』についてのネタバレを含みます。
物語はついに“最終章”を迎え、さらに大きな盛り上がりを見せている国民的コミック&アニメ『ONE PIECE』(尾田栄一郎)。ルフィ率いる麦わら海賊団はこれまで、多くの島・国をまたいで冒険してきた。それぞれの国や地域に記憶に残る統治者がいるが、そのなかでも印象的な“名君”といえば、砂の王国・アラバスタの王、ネフェルタリ・コブラを思い浮かべる人が多いのではないか。
本日2月13日が誕生日に設定されているコブラは、偉大なる航路(グランドライン)のサンディ島にあるアラバスタの国王だ。ファンには今さら言うまでもないことだが、麦わら海賊団の“もうひとりの仲間”である王女・ビビの父親で、硬い意志と人を大切にする実直な人柄で知られる。
王の資質は平時の危機管理と、実際に危機を経験した後の対応に強く表れる。前者について、コブラは大海賊サー・クロコダイルが操る秘密犯罪組織バロックワークスの工作を許し、国を奪われる寸前まで追い込まれていることから、もしかしたら疑問符がつくかもしれない。
しかし、麦わら海賊団の活躍により危機を乗り切った後、失ったものの大きさから呆然とする国民たちに対して飛ばした檄は、名君そのもの。「過去をなきものにはできない」とした上で、それでも「戦いが終わった」ことを前進だと訴え、「この戦争の上に立ち、生きてみせよ」と国民を鼓舞した名シーンだ。
国際会議で実際に対峙するシーンもあったが、比較しやすいのはドラム王国の暴君・ワポル。医療を独占し、私利私欲のために国を牛耳ったワポルと対照的に、コブラは「国とは人である」という信念のもと、民のことを第一に考える奉仕者だ。その点では、旧ドラム王国・サクラ王国のドルトンが近い存在感を持っているが、加えて威厳と政治家としての強かさを持っているのが、コブラが作中において印象的なキャラクターになっている所以のひとつだろう。
アマゾン・リリーのボア・ハンコックやスカイピアのガン・フォール、リュウグウ王国のネプチューンなど、高い能力と個性を持った国王が多い『ONE PIECE』だが、コブラほど人間くさく、現実にいてほしいキャラクターはいないのではないか。「革命軍参謀総長・サボの手により殺害された」という、読者にとってはあまり信憑性のないニュースも飛び交っているが、果たしてどんな形で再登場を果たすだろうか。「何があってもルフィたちの敵には回らない」という信頼感のあるキャラクターだけに、ビビとともに重要な場面での活躍してくれることを期待したい。