【ライトノベル最新動向】「ダンまち」最新刊も! 2023年1月の注目作を一挙紹介

 2023年1月のライトノベルは、大森藤ノによる人気シリーズの最新刊で、1月24日発売の『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか18』(GA文庫)が話題の中心になりそう。神ヘスティアの眷属であるベル・クラネルへの執着を見せる神フレイヤが、ヘスティア・ファミリアに対して戦争遊戯(ウォーゲーム)を宣言。懸かっているのはもちろんベルの身柄で、負ければフレイヤに奪われてしまうとあって、ヘスティア・ファミリアの眷属たちがオラリオでも最強と名高いフレイヤ・ファミリアと激突する。

 オラリオ唯一のLv.7というオッタルを団長に、Lv.6もずらりと並んだヘスティア・ファミリアが相手では、いくら急成長を遂げているベルをはじめとしたヘスティア・ファミリアでも勝ち目は薄い。とはいえ、前にも行われたアポロン・ファミリアが相手の絶望的な戦争遊戯も、ベルを慕う冒険者たちの協力と策略で乗り切っただけに、今回もとてつもない戦いが見られるだろう。女神フレイヤの"横恋慕"が原因の戦争遊戯に駆り出される形のフレイヤ・ファミリアの面々が、それでも女神に忠誠を誓えるのかも気になるところだ。TVアニメも第4期の「深賞・厄災編」がスタートして、"ダンまち"人気を盛り立てる。

 話題のシリーズでは、1月7日発売の暁佳奈『春夏秋冬代行者 暁の射手』(電撃文庫)が、シリーズのスタート以来続く盛り上がりをさらに高めそう。大和の国に春夏秋冬の季節をもたらす代行者たちの物語として始まり、『春の舞』で春の代行者、『夏の舞』で夏野代行者を描いて来たが、今回は大和の夜明けと日没を担う射手たちのうち、朝をもたらす「暁の射手」の花矢という少女の物語が描かれる。スオウが描く絢爛としたイラストともども楽しみだ。

 電撃文庫のシリーズものでは、TVアニメ化が決まった二月公によるシリーズの最新刊『声優ラジオのウラオモテ #08 夕陽とやすみは負けられない?』(電撃文庫)が登場。ギルドの受付嬢ながら残業が嫌いで、モンスターをなかなか倒せず仕事を増やす勇者に代わってダンジョンに潜り、ソロでモンスターたちを狩っているアリナが主人公の香坂マトによるシリーズ最新刊『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います6』(電撃文庫)も面白そうだ。

 ほかのシリーズでは、最終章へと突入して3カ月連続刊行の2カ月目となる浅井ラボ『されど罪人は竜と踊る23 猟犬に哀れみの首輪を』(ガガガ文庫)が1月18日発売、1月からTVアニメがスタートする竹町『スパイ教室09 《我楽多》のアネット』(ファンタジア文庫)が1月20日発売、こちらもTVアニメの第2期が決まった二語十『探偵はもう、死んでいる。8』(MF文庫J)が1月25日発売となる予定。いずれも根強いファンを持つシリーズだけに、発売されたらランキングにも名を連ねそうだ。

 新シリーズでは、12月28日に出た神鍵裕貴による第11回講談社ラノベ文庫新人賞〈佳作〉受賞作『十二月、君は青いパズルだった』(講談社ラノベ文庫)の設定が気になる。「私、先輩のことが世界で一番――嫌いです!」と書かれた手紙をもらって会いに行った相手から、「付き合って下さい」と言われた高校2年生の霧崎陽奈斗が主人公。失われる記憶が絡んだラブストーリーの行方やいかに。

 「Unnamed Memory」シリーズが電撃の新文芸で人気の古宮九時が1月7日に刊行する『不可逆怪異をあなたと 床辻奇譚』(電撃文庫)は、呪いの刀を持ってオカルトを追う少年と謎の少女との出会いから始まるスリリングな物語が興味を誘う。現世の裏側にある世界を少女たちが探索する宮澤伊織『裏世界ピクニック8 共犯者の終わり』(ハヤカワ文庫JA)は1月24日発売。今度はどのような怪奇が飛び出すか?

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