サラリーマンの悲哀を描いたギャグ漫画、一見面白いがプロが添削すると? 無駄を省く“引き算”の技術に感嘆

 元週刊少年漫画誌の連載作家・ペガサスハイド氏が自身のYouTubeチャンネルで「【漫画添削58】必要ないことまで描いてないですか?~プロ漫画家が教えます~」と題した動画を更新。その内容を受け、視聴者からは「漫画家を目指す人、それ以外の色々な人にも見てもらいたいと思いました」などの反響が寄せられている。

 普段は、視聴者から寄せられた一見上手な漫画やイラストをプロの目線で細かく添削しているペガサスハイド氏。解説のわかりやすさとともに、あくまで本人の長所を生かすアドバイスが心地よく、自分では絵を描かない人も楽しく視聴できる。チャンネル登録者数は15万人を超える。

 今回はWeb漫画家を目指しているという「聖ヘベレケ女学院」さんから寄せられた漫画原稿を添削することに。サラリーマンの悲哀がコミカルに描かれた作品で、ハイド氏は「1ページという限られたスペースでオチまで読者に伝えようとする姿勢が素晴らしいと思います」と称賛した。

【漫画添削58】必要ないことまで描いてないですか?〜プロ漫画家が教えます〜

 しかしハイド氏は「この漫画を見て気になったのはコマ数が多いということです」と指摘。「1ページで全部をわかってもらおう、丁寧に描こうという意識がそうさせてしまったんだと思います」と続けた。

 言いたいことを詰め込み過ぎたため資料が複雑になり、かえって読みにくくなってしまった経験というのは社会人にとって“あるある”ではないだろうか。そんな中で“余計な言葉はどれか”と、確認することは大切な作業だと言えるだろう。ハイド氏の解説を聞いていると、そういった意識は漫画を描く上でも、必要なことだと思える。

 詳しくは動画を見てほしいが、例えば必要のないセリフだったりを削っていくことで、格段に見やすい作品に生まれ変わっていた。このペガサスハイド氏の引き算していく意識は漫画家を目指す人にはもちろん、多くの社会人にとっても学びがあるだろう。気になる人はぜひ、動画をチェックしてみよう。

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