『夏子の酒』尾瀬あきらが、クライミングへの情熱を描いた青春名作『オンサイト!』文庫復刻

 『夏子の酒』で知られる漫画家・尾瀬あきらが、クライミングへの情熱を淡い青春模様とともに描いた名作『オンサイト!』 。作者の特別対談を収録して、ヤマケイ文庫(山と溪谷社)で復刻された。

 物語の舞台は長野の山あいの町。その町に引っ越してきた小学6年生の麻耶は、同級生の舜とともに岩登りの魅力にひかれていく。ふたりは励ましあい、競いあいながら成長し、中学3年生になった麻耶はコンペに出場、世界の岩場をめざす。

 クライミングがブームとなるはるか以前に、クライミングへの情熱を描いた傑作『オンサイト!』。本作品は2005年に雑誌『モーニング』で連載が開始し、同年の8月、11月に単行本化されましたが、長らく、紙のコミックは入手困難な状況だった。今回、単行本の1巻と2巻を合本し、ヤマケイ文庫として復刻した。

 復刻にあたっては作者自身が語る特別対談を収録。かつてコミックを読んだ経験がある人にも、また初めて読む人にも、本作品の魅力をあらためて楽しんでいただける構成になっている。

作者略歴

尾瀬あきら(おぜ・あきら)
1947年京都に生まれ、東京で育つ。高校卒業後に石ノ森章太郎氏らのアシスタントを経て69年にデビュー。86年に『初恋スキャンダル』『とべ!人類Ⅱ』で第31回小学館漫画賞を受賞。88年から雑誌『モーニング』で『夏子の酒』の連載がスタート、94年にはテレビドラマ化され、全国に日本酒ブームを巻き起こした。主な作品に『ぼくの村の話』『奈津の蔵』(以上、講談社)、『みのり伝説』『光の島』『蔵人』『どうらく息子』『善人長屋』(以上、小学館)など多数。

書籍データ

書名:オンサイト!
作者:尾瀬あきら
発売日:2022年9月3日
定価:1,210円(本体1,100円+税10%)
判型:文庫判
https://www.yamakei.co.jp/products/2822049420.html

山と溪谷社

1930年創業。月刊誌『山と溪谷』を中心に、国内外で山岳・自然科学・アウトドア等の分野で出版活動を展開。さらに、自然、環境、ライフスタイル、健康の分野で多くの出版物を展開している。https://www.yamakei.co.jp/

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