最注目のストーリーテラー・君嶋彼方の最新小説『夜がうたた寝してる間に』発売!
注目のストーリーテラー・君嶋彼方(きみじま・かなた)の最新小説『夜がうたた寝してる間に』(KADOKAWA)が8月26日に刊行された。
昨年9月に刊行した『君の顔では泣けない』で〈15年も元に戻らない〉二人の〈入れ替わり後の日常〉を描き、新人ばなれしたデビュー作として話題を集めた君嶋。第2作となる本作は、「少し人と違う」ことにコンプレックスを感じ、笑顔という仮面をつけなければ周囲になじめない、「普通」とされる人々との距離感に悩む高校生の姿とその成長が描かれた小説だ。
そのルールは誰の何のためにあるのか?「普通」っていったい…? 君嶋の特徴でもある、美しく、そして、瑞々しくもエモーショナルな筆致で描かれる切実な叫びは、同調圧力が生まれやすい環境にいる私たちにリアルに突き刺さる。注目の作品となっている。
《著者特設サイト》https://kadobun.jp/special/kimijima-kanata/
著者コメント
「どんな力があっても、才能があっても、抱える苦しみや悩みはきっとそれほど変わらない。様々な苦悩を抱く人々が織りなすこの物語の中に、「自分」を見つけていただけたら幸いです。」――君嶋彼方
全国の書店員の推薦コメント
「知りたいのに知りたくない、知ってほしいのに知ってほしくない。人間ってなんて不器用な生き物なのだろう。
求められること、信じてもらうこと、認めてもらうこと、ともに笑いあうこと、とてもシンプルだけど、
っとそれだけでこの先も生きていたいと思える。
これは生きづらい今を生きる、私たちの物語だ。
すごく、すごく、面白かったです!!!!!」
──宮脇書店新広田店 國本ゆい奈さん
「超能力!この特殊な設定をさらりと自然な様子で描き、マイノリティの苦悩、親や友だちへの思い、将来への不安がリアルにじわじわと伝わってくる。
他者と分かり合うことの難しさ。
自分に向き合う姿がとても清々しくて悩む姿に青春を感じました。」
──水嶋書房くずはモール店 井上恵さん
「頭の止まっている夜の描写からグイグイと引き込まれてしまった、この苦しく切なくきれいな物語に。
無理して周りに合わせようとしたり、孤独感に苛まれたり、
誰しも一度は経験したことがあるであろう感情が丁寧に描かれていて胸が苦しくなるほどだった。
疾走感と光の射す方へ向かうようなやさしい余韻の残るラストが素晴らしかった。」
──六本松蔦屋書店 峯多美子さん
「このまま夜が明けなければいいのに、
と朝を迎えることが憂鬱だったあの日の自分に、
この本を渡せたらどんなにいいだろうかと思います。
孤独な痛みを否定することなくずっと隣にいてくれる物語に脳がいっぱいになりました。
読み終えてから数日経ちますが、その後の彼ら彼女らに思いを馳せずにはいられません。
前作も大好きですが今作も大・大・大好きです!!」
──紀伊國屋書店鶴見大学ブックセンター 伊勢川詩織さん
「学校って緊張の連続。傷つきながら笑顔でやり過ごすことだって誰にだってある。
叩きつけられるような言葉に胸がヒリヒリした。
持つ者が悩み苦しむように、持たない者もそれぞれの想いがある。
人と関わるには傷は伴うもの。足掻け、そして泥臭くあれ、若者よ!
清々しいラストに胸が鳴った――!」
──未来屋書店大日店 石坂華月さん
あらすじ
他人と違っても、俺ならうまくやっていけると思っていた。
――あの事件が起きるまでは。
高校二年の冴木旭には、時間を止めるという特殊能力がある。だがそのせいで普通の高校生活は脅かされていた。異質な存在への無遠慮な視線と偏見に耐え、必死で笑顔をつくる旭だったが、大量の机が窓から投げ捨てられる怪事件が起き、能力者が犯人と疑われる。旭は真犯人を見つけて疑いを晴らそうとするも、悩みをわかり合えると思った能力者仲間の篠宮と我妻にも距離を置かれてしまう。焦りを覚えていたとき、また新たな事件が起きて……。
必死でみっともなく、真っ直ぐに生きるすべての人の背中を押す青春小説。
著者プロフィール
君嶋彼方 (きみじま・かなた)
1989年生まれ。東京都出身。「水平線は回転する」で2021年、第12回小説 野性時代 新人賞を受賞。同作を改題した『君の顔では泣けない』でデビュー。
書誌情報
発売:2022年8月26日(金)※電子書籍同日配信予定
定価:1,650円(本体1,500円+税)
頁数:224頁
装画:jyari
装丁:albireo
体裁:四六判並製 単行本
ISBN:9784041128329
発行:株式会社KADOKAWA
情報サイト:https://www.kadokawa.co.jp/product/322204000318/
★本書は書き下ろしです。