タイトルに込めたファンへのメッセージ

――タイトルも吉井さんご自身で考えられたんだとか。

吉井：はい。いきなり「本日いっぱいが締め切りです！」と言われたので、3～4時間で慌てて決めました（笑）。事務所で、いろんな単語を紙に書き出して。「儚い」を英語にするのも考えたんですけど、それだと、ちょっと寂しい印象も受けるかなぁと。いろいろ考えた結果、「写真」は「一瞬」を切り取ったものだし「瞬間」を英語にした「Momentary（モーメンタリー）」がしっくりくるな、みたいな感じで、わりとサクッと決まりましたね。

――「Momentary（モーメンタリー）」。いい響きの言葉ですよね。

吉井：実はこのタイトル、「日々の一瞬一瞬を大事にしてほしい」というファンの方へ向けたメッセージでもあるんですよ。私自身、アイドル活動をしていてよく思うんです。ライブやイベントなど、その瞬間でしか見られない景色がたくさんあるなぁって。「また明日が来るから」とか「また今度でいいや」じゃ大切な瞬間を逃しかねない。確実に明日が来る保証なんてないですし、いつ何が起こるかなんて誰にも分からないんですよね。

　特にコロナになってから、今まで当たり前のように開催させてもらっていたライブの大切さや、ファンの方がいてくれるありがたさに、改めて気づかされましたし、そんな時期に出させてもらう写真集だからこそ、伝えられるメッセージがある気がしたんです。本作を通して、瞬間を感じながら日々を過ごす尊さを、僅かにでも感じてもらえたらうれしいですね。

――1年かけて本作と向き合った吉井さんが言うと、説得力がありますね。ちなみに本作は、もうメンバーのみなさんにお見せしたんですか？

吉井：まだです。何なら、2月6日のライブで表紙とタイトルを発表させてもらったんですけど、メンバーの誰にも本作の情報を明かしていなかったから、ライブがはじまる1時間前くらいに「私たちにだけ先行で見せてほしいんだけど！」って力強くお願いされました（笑）。「仕方ないなぁ」と表紙を見せてあげたら、メンバーもビックリした様子で「めっちゃ良いね」と言ってくれたので、安心しましたね。もうそれだけで自信が持てます。

――でも、なかは見せていないんですよね（笑）。

吉井：はい。発売するまで見せるつもりはありません（笑）。やっぱり、メンバーに見られるのがいちばん緊張します。目の前で「このカット良いじゃん！」とか言われたら、恥ずかしくて耐えられない！メンバーに対して自分から「見て」とは絶対に言えないので、見たければコッソリ見てくださいってスタンスです。

　とまぁ、メンバーに見られる恥ずかしさはありますが、女の子にも楽しんでもらえる作品になったらなとは思っています。大人っぽさを意識したといっても、女の子が憧れるような女性らしい体型を目指して体づくりをしたので、水着やランジェリーのカットも、気兼ねなく見てもらいたいですね。

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