キン肉マングレートが表現した“受け継がれるマスクマン”の魅力とは? 

 幾多の戦いを経て記憶を取り戻したこともあってその潜在能力を解放したグレートIIIは、準決勝で先代マッスル・ブラザーズともいえるザ・マシンガンズと対戦。戦いの最中にも先代の導きで成長を遂げた二人は、マッスル・ドッキングを超えるツープラトン技であるマッスル・エボルシオンで撃破。先代グレート超えを果たすという結果を残すに至った。しかしその後はまるで初代グレートであるカメハメの軌跡を辿るように超人界の危機を守るために己の命を賭し、その短い生涯を終えることとなった。

 そのカオスを失った万太郎の前に現れたのが、グレートのマスクを被ったケビンマスクであった。ケビンは戦わずしてあっさりと正体を見破られたため、4代目としてカウントできるかは微妙なところではあるが、あれだけ万太郎と反目しあっていたケビンが土下座をしてまで万太郎にタッグを組むことを嘆願したあたり、超人界の、キン肉一族の危機にパートナーとして現れるグレートの魂は十分に感じられたと言っていいだろう。

 虎の仮面もまだ現在進行形でその魂と共に受け継がれているいま、ある意味『キン肉マン』史上最強となる敵と戦っているこのタイミングで、キン肉マンの危機を救うべく、新たなキン肉マングレートの登場に期待したいところではある。そしてそのときはいったい誰がグレートのマスクを被るのか? キン肉マングレートの魂よ、永遠に。

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