しんのすけ号泣、呪いのフランス人形、恐怖の鏡……『クレヨンしんちゃん』トラウマ回を検証
臼井儀人原作の漫画で、テレビ朝日系列でアニメ化され国民的人気を誇る『クレヨンしんちゃん』。アニメでは子供向けとなっているが、当初は双葉社が発行する青年誌『漫画アクション』に連載されていたこともあり、かなり際どい内容もあった。そんな『クレヨンしんちゃん』では「怖い」と思うような回も多かった。今回は『クレヨンしんちゃん』のトラウマ回を振り返ってみたい。
ミクロキッズしんのすけ
妹のひまわりをいじめていたことをみさえから注意されたしんのすけ。眠りにつくと自分の体が小さくなってしまったことに気がつく。
寝ているみさえに「助けて」と叫ぶが、一向に気がついてもらえないしんのすけ。そんな彼に妹のひまわりが牙をむく。大きな手が伸びてきて、掴もうとすると、しんのすけはみさえの身体の中に逃げ込む。
しかしひまわりに指で掴まれ、口の中に入れられてしまう。「死ぬ」と号泣したところで我に返り、目が覚めたしんのすけ。それは夢だったようで安堵するしんのすけだが、手にはみさえの身体にしがみついた際にむしり取った脇毛が握られていた。(20巻)
しんのすけ対フランス人形
ある日酒に酔ったひろしが、ゴミ集積場に捨てられていたフランス人形を拾い、家に持ち帰る。この人形は18世紀のヨーロッパで作られたジャークと呼ばれる呪いの人形で、持ち主の家族は不幸に陥ってしまったというのだ。
「この家の奴らも全員…」とほくそ笑むジャーク。ひろし、みさえ、そしてシロは「気分が悪い」と変調を訴える。「私を好きになった人間は私の思う通りにコントロールできる」と笑うジャークだが、奔放な振る舞いをするしんのすけとひまわりには力が通用しない。
しんのすけから尻を顔面に押し付けられる、ひまわりからは壁に投げつけられるなどされ、怒りに震えるジャーク。しかし、しんのすけに髪を切られ落書き、さらに汚物つきのおむつに顔をつけられ、観念。呪いの神通力は、すっかり消えてしまった。(22巻)