11ページにわたるグラビアのなか、そのほとんどが梅澤美波の顔に寄ったカットで構成されている。横から、上から、真正面から。どの角度から見ても美しい。そして何より、どのカットも、背景や衣装など、表情以外の情報が少ない。自然と瞳や唇に目がいく。どんなメイクを施されても、変わらずにある梅澤美波自身の形。そんな彼女らしいパーツを楽しみながら、豊かに変化する表情に着目していく。

　のびやかに、晴れやかに。梅澤美波の表情から感じられる強さと自信。乃木坂46に加入して、約5年が経った。梅澤美波がグループに入った2016年、既に乃木坂46は人気アイドルグループとして世の中に認知されていた。憧れの場所だったとはいえ、いきなり飛び込んだ新しい環境に戸惑うこともあっただろう。期待と不安と葛藤。けれどグラビアには、どこか余裕すら感じる梅澤美波の姿があった。ゆっくり深呼吸をして、肩の力を抜いて、リラックスして。ただがむしゃらに突っ走るのではなく、一歩一歩を噛み締めて前へと進んでいきたい。そんな心が見えてくるような……。約5年の活動を通して得た強さと自信こそが、梅澤美波の美しさの正体である気がする。

■とり
日々グラビアに勇気と希望をもらって生きており、 グラビアを熱くドラマチックに語るのが趣味。 読んだ後に心が豊かになるような文章を心がけています。 好物はカレーとサーモンです。Twitter、note。

■書籍情報
『週刊少年マガジン 24号』
定価：300円（税込）
出版社：講談社