バイク川崎バイク、密かな願望は「令和の星新一」 ショートショート発売記念生配信イベント開催

 『BKBショートショート小説集 電話をしてるふり』を発売し、小説家デビューを果たしたお笑い芸人・バイク川崎バイク(BKB)が、発売記念のオンライントークイベントを行った。SHIBUYA TSUTAYA 公式YouTubeチャンネル「シブツタchannel」と自身のインスタライブで生配信(8月20日)された当イベントの司会進行は、BKBの同期であるしずる・村上が務め、仲のいい2人ならではの掛け合いが楽しいイベントとなった。

配信イベントの様子(左:しずる・村上/右:バイク川崎バイク)

 イベント後の囲み取材では、生配信イベントの感想を聞かれ「同期の村上にも手伝ってもらって有意義なイベントでした。いっぱいある本の良さのうち、1割くらいは伝えられたかなと。配信もリアルタイムで『今』って感じがして楽しかった」と答え、新たな試みにも満足した様子だった。

 イベント後の囲み取材もオンラインで行われたが、取材陣も慣れない中、2人は「囲み取材なのに囲まれてない!」「手応えがない!」とつっこみ、空気を和ませた。

 デビュー作の『BKBショートショート小説集 電話をしてるふり』に収録された作品は、新型コロナウィルス拡大防止による緊急事態宣言によってできた時間を活用し、1日1本書いたという。「休んでても焦らない連休なんて、芸人人生で初めてだった」と当時を振り返る。

バイク川崎バイク

 発売1週間で重版が決定したことについては、「思った以上に反応も頂けてありがたいですが、印税もまだいただいてないこともあり、いまだに人ごとです。」とまだまだ実感が湧かない様子。

 コントを制作し、自身も短編小説集を出版したことのある村上は、表題作の「電話をしてるふり」について、「ショートショートなので、2ページくらいで終わるものが多い中、8ページくらいとちょっと長めなんですけど、長い理由がある。内容が濃くて、展開が素晴らしい。物語を描く人間として嫉妬するような一話だなと思いました」と絶賛。

 続けて「(吉本)ばななさんの帯コメントがあっても、BKBの“ブンブン”のイメージやビジュアルのせいで(小説家であることを)まだ信じてない人がいる」と悔しがると、BKBも「そうそう、みんなまだちょっと“舐めてる”んですよね」と首を傾げてみせた。

 芸人として初めての芥川賞受賞者となった又吉直樹の名前が挙がると「ジャンルが違うし、おこがましくて又吉さんみたいになりたいとは思ってない」といいつつも「あくまでも希望ですが、“ショートショートといえばBKB”と言われたら嬉しいです……“令和の星新一”とか……」と大好きだという作家の名前をあげ、密かな願望も明かした。

 最後に、イベントの感想をBKBでお願いしますと振られたBKBは、「(B)僕の(K)書き者としての姿を(B)ぶつけれたかな……とは!」とまとめ、村上に「とは」で終わるのが小説家っぽいといじられていた。

 なお、オンライントークイベントは、8月27日(予定)までアーカイブが公開されている。(https://youtu.be/8H3Ah8Vsng0

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