THE BACK HORNが見せたロックバンドの地力 爆音と熱気で満たされた『爆音灼熱浄土』ファイナルレポ

THE BACK HORN、ロックバンドの地力

新曲「刹那と悪天」から加速する怒涛の後半戦

 「夏も終わるけど」と松田が前振りをした「夏の残像」は、山田がアコースティックギターを弾きながら歌い、「輪郭」はエレキギターに持ち替えてドラマチックな曲に。岡峰のベースから始まった「初めての呼吸で」は歪んだ菅波のギターが力強く山田の歌を支え、間奏に唸ったベースに歓声が送られた。再びの熱を感じた菅波がタオルでオーディエンスをあおいだ。それを見て笑顔になった山田が語りかけた。

「20年前の曲が、40も半ばを過ぎ、よりグッとくるというのは味わい深いですね。50になったらもっと沁みていくんだろうな。THE BACK HORNも4月で結成28年を迎えて、こうやってワンマンをやるたびに結成何年って言って……。たぶんそれが続いて結成40周年を迎えることになりました、50周年を迎えることができました、ってなるんじゃないかな(笑)。たぶんTHE BACK HORNはいつまでも、MCはもっとダラダラして、MCの方が長くなるかもしれないけど、形を変えながらフリースタイルでやっていくので、よろしくお願いします。よし、ツアーファイナル、まだまだ最高の夜にしましょう!」

 ここで披露されたのは、このツアーのために書き下ろされた新曲「刹那と悪天」。「これぞTHE BACK HORN!」と言うべき4人の一体感とパワーを感じさせる曲だけに、松田のシンバルが鳴ったイントロからオーディエンスのコールが起こり熱が一気に高まった。4人もパワー全開でのっけから最後まで少しも緩めず突っ走り、オーディエンスとの一体感は新曲と思えないほど半端ない。これがTHE BACK HORNのファン・銀河遊牧民の力だ。その熱を保ったまま「魂のアリバイ」に菅波のギターが突っ込み、山田が前のめりの歌で突き抜ける。岡峰のベースが「蛍」に繋ぎ、サビで山田がマイクを差し出すと、オーディエンスのシンガロングが止まらなくなった。その勢いは「コバルトブルー」へと続き、オーディエンスから灼熱の中で鳥肌が立つほどの興奮が伝わってきた。本編のラストは「太陽の花」。旅立つ別れを歌う曲は、ツアーファイナルの締めにふさわしい。おおらかなサビのコーラスを観客も歌い、間奏でもコールを続けていた。

THE BACK HORN(撮影=RUI HASHIMOTO(SOUND SHOOTER))

 アンコールに応えて4人がステージに戻ると、松田がマイクを持った。

「最高のファイナルになりました。LIQUIDROOMありがとうございます! 爆音灼熱浄土、また真夏にやりたいね、皆さんどう? THE BACK HORNはこないだ新曲も出したり、夏以降も熱く活動していこうと思っています。イベントもいろいろあるし、よろしくお願いします!」

 松田のシンバルで始まった「刃」は息の合った演奏の切れ味が抜群で、オーディエンスもひとつになっていく。それを見ながら菅波と岡峰が楽しそうに並んだところに、山田が二人の間から顔を出すというナイスなスリーショットに。オーディエンスのシンガロングがまた止まらなくなった。

 「また会おうぜ! 生きてまた会おうぜ!」山田がいつものように呼びかけて、松田のドラムが「導火線」に火をつけた。山田の歌とオーディエンスのコーラスがひとつになって火花を散らし、岡峰のベースと菅波のギターが煽りまくる。最高のエンディングで幕を閉じるかと思ったツアーファイナルは、再度のアンコールに応えた4人が白いバスタオルを持って登場し熱波師ぶりを発揮、そして軽快な「無限の荒野」でさらなる灼熱を巻き起こした。松田はこの熱を噛みしめるように最後に言った。

「最高の夜でした、どうもありがとう、また会いましょう!」

 このライブで彼らは2027年1月から2月にかけて『マニアックヘブン Vol.18』ツアーを川崎、大阪、名古屋で開催することを発表。また、11月14日にはクリープハイプと、15日はBase Ball Bearと対バンする『THE BACK HORN presents 後角祭 -koukakusai』を福島県 の郡山 HIP SHOT JAPANで開催することも決定している。MCで山田が言ったように、結成50周年になるまで彼らはバンドを続けるだろう。そんな未来に続く姿を、このライブで見せてくれた。

THE BACK HORN(撮影=RUI HASHIMOTO(SOUND SHOOTER))

■セットリスト
『THE BACK HORN「KYO-MEIワンマンツアー」〜爆音灼熱浄土〜』
2026年9月4日@恵比寿LIQUIDROOM

セットリストプレイリスト:https://jvcmusic.lnk.to/THEBACKHORN-260904

M01.野生の太陽 
M02.孤独を繋いで 
M03.ビリーバーズ 
M04.幸福な亡骸
M05.ユートピア
M06.閉ざされた世界
M07.コワレモノ
M08.戯言
M09.修羅場
M10.いつものドアを
M11.I believe
M12.夏の残像
M13.輪郭
M14.初めての呼吸で
M15.刹那と悪天
M16.魂のアリバイ
M17.蛍
M18.コバルトブルー
M19.太陽の花
EN01.刃
EN02.導火線
EN03.無限の荒野

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