THE ALFEE、BUCK∞TICK、TUBE、LOSTAGE……節目を迎えたバンドの姿を追うドキュメンタリー映画
この春に開催された全国ツアー『THE ALFEE Spring Celebration 2026 Moonlight Rhapsody』の東京ガーデンシアター公演(4月17日)をもって、通算コンサート本数が国内バンド史上初の3000本を達成したTHE ALFEE。52年にわたるバンドの歴史と3000本ライブ達成までの軌跡を追った、感動のドキュメンタリー映画『THE ALFEE 3000PREMIUM〜トラベリングバンドが刻んだ3000本の奇跡と軌跡〜』が9月4日に公開される。バックステージに密着取材した映像を中心に、貴重な資料映像や写真、メンバーへのスペシャルインタビュー映像を交えながら、ファンとともに歩み続けた3人の“奇跡の物語”が映し出されるという。1974年のデビューから52年間、一度も立ち止まることなく活動を続けてきたという奇跡。還暦を超えてなお走り続ける3人のリアルを映画館という空間でファンと共有する、記録映画としても記念映画としても意義のある作品だろう。
近年、キャリアを重ねたバンドのドキュメンタリー映画は多く公開されてきた。8月28日からは、TUBEの映画『劇場版 TUBE 40th Anniversary Live & Documentary ~40周年の航海記~』が公開中だ。1985年にシングル『ベストセラー・サマー』でデビューし、その後も「シーズン・イン・ザ・サン」や「あー夏休み」など、日本の夏を代表する楽曲を数多く世に送り出してきたTUBE。この映画では、昨年デビュー40周年を迎えた現在だからこそ実現した数々の特別なライブの様子と、その裏側にあった4人の想いが記録されている。デビュー40周年の記念日に、ハワイ・ワイキキで開催された公演『40th. Anniversary Live「TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2025.6.1 at Tom Moffatt Waikiki Shell Hawaii」』、40周年記念コラボアルバム『TUBE ×』に参加した聖飢魔Ⅱ、広瀬香美、梅田サイファー × LITTLE from KICK THE CAN CREWがゲスト出演した横浜スタジアムライブ『40th. Anniversary Live「TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2025 TUBE × 40SUMMERS」』、そして昨年から今年にかけて全40公演開催された全国ホールツアー『40th Anniversary Tour「TUBE LIVE AROUND 2025-2026 Keep On Sailin'」』から東京国際フォーラム ホールA公演での織田哲郎とのサプライズセッションと、千秋楽・沖縄公演の様子まで――40周年という晴れやかな節目の1年をライブ映像、舞台裏の様子、メンバーのインタビューで記録した、TUBEのまさしく“航海記”といえる映画になっている。
今年1月には、奈良を拠点に全国のライブハウスで活動を続けるスリーピースロックバンド、LOSTAGEの映画『A DOCUMENTARY FILM OF LOSTAGE -ひかりのまち、わたしたちの-』が公開。歪んだギターと重厚なリズム、独特な存在感を放つボーカルでシーンに強い存在感を放ち、数多くのロックフェスに出演。今年で結成25年目を迎えた彼ら。しかし彼らのスタンスは独特で、現在主流となっている楽曲のサブスクリプションや配信を行わず、CDの取り扱いも五味岳久(Ba/Vo)が店長を務めるレコードショップ「THROAT RECORDS」の店頭とオンラインストア、ライブ物販のみ。一度はメジャーデビューを経験したにもかかわらず、彼らはなぜそうした道を選んだのか。長年にわたって独自理念を貫き通しているバンドのあるがままの姿と、その謎と魅力に迫った密着ドキュメンタリームービーだった。
昨年2月には、『劇場版BUCK-TICK バクチク現象 - New World -』が『Ⅰ』と『Ⅱ』の二部作で公開された。1987年にデビューしたBUCK∞TICK。インパクトの強い髪型やファッション、ダークで退廃的な世界観をベースにした独自の音楽性は、まさしく孤高といった存在で、多くの後進に影響を与えながら、現在もロックシーンの第一線を走り続けている彼ら。コロナ禍や台風の影響などによって、幾度となく公演の延期を余儀なくされたデビュー35周年の2022年、ボーカルの櫻井敦司が突然この世を去ってしまうという深い悲しみに直面した2023年……。この映画は、2021年12月29日の日本武道館公演から2023年12月29日まで、バンドにとって激動の2年間を追ったドキュメンタリー映画だ。ステージの様子はもちろんのこと、コンサートのバックヤード、アルバム『異空 -IZORA-』のレコーディング風景、そしてメンバーのインタビュー映像までをも収録した同作には、音楽と真摯に向き合い歩みを止めずに活動を続けている彼らの表情が克明に記録されている。
単に記録と伝承にとどまることなく、共感と新たな発見を促すアーティストのドキュメンタリー映画。それぞれが迎えた節目において、彼らは何を考えたのか。ライブステージを劇場の大スクリーンと音響で楽しむことができるのはもちろんのこと、筋書きのないドラマだからこその驚きと感動を与えてくれる。