DOMOTOは変わらずステージに立ち続けるーー新たな1ページをめくり、2人の軌跡を刻んだ東京ドーム公演詳細レポ

ピアノ、バンド、オーケストラ……さまざまな手法で魅了する圧巻のステージ

 「ニュー・アンティック」ではダンサーとともに会場を大きく使った演出で沸かせ、「恋涙」などのバラードは潔くピアノ演奏に絞って聴かせた。気高く響くピアノの音色に合わせて剛がシルキーな歌声を響かせ、ピアノが憂いを帯びつつも力強く奏でられる中、光一が感情たっぷりに歌い続ける。幻想的な世界観と深みのある歌唱。最後は涙が零れ落ちる様を表現したかのような繊細なピアノの音色が響いた。

 さらに、後半には東京フィルハーモニー交響楽団の68人が登場。バンドメンバーやダンサー総勢101人で、さまざまな楽器から放たれる音色によって音に厚みがもたらされた。そこへ2人のリフターが高くせり上がり、“光剛山”が出現。演出も相まって「The Story of Us」では彼らの存在感がより確かなものになった。その後も、ファンの歌唱を交えたことで会場がこの上ない一体感に包まれた。

 そんな壮大なスケールの本編ラストを飾ったのは「これから始まる物語」。終盤の楽曲ラインナップが象徴するように、ともに歩んできた時間を振り返り、新時代の幕開けを示すようなメッセージ性とストーリー性のある力強いステージを届けた。

 剛が「一緒にずっとずっと楽しく、愛し合いながら過ごせたこと、本当に幸せに思っております。今日もたくさんの愛をありがとうございました」と感慨深げに挨拶。光一も「本当に多くの皆さんのお力と、そしてこうして何年もずっと長く愛してくださる皆さんのおかげで、こうしてステージに立つことができております。今、剛くんが言いましたように、これからの物語をまた1ページずつ増やせていけたらいいなと思っております」と深い感謝の気持ちを込めて挨拶を結んだ。

 すぐさま大きな拍手が鳴り響く会場。銀テープが舞う中「硝子の少年」でアンコールへ。「全部だきしめて」ではオーディエンスを交えて大合唱。オーケストラもクラップで盛り上げるなど、歌を通して会場にいる人々の心をひとつにした。

 光一は「スタッフはこれから撤収が大変です」と笑いを誘いながらも、「我々2人の活動はやっぱり音楽がメインになってくると思いますけど、これからどうやって我々の音楽を届けていくかっていうのは、今日このライブがひとつの提示だったりもするわけです」と続け、「もちろん毎回こんなに豪華にはできませけども!」と震えるような仕草を見せた。

 そして再び「またね」をバンド、オーケストラ演奏と共に披露。さらなる音の厚みを帯びた「またね」に特大の拍手が送られた。オーケストラ、バンド、ダンサーへの感謝を伝えた上で、光一が「CDを出してから、来年で30周年なんですね」と切り出すと歓声があがる。「こういった時間は永遠でないことは確かで、でもその一つひとつを重ねていけることを願って、こうした素晴らしい時間を過ごせたら」と語った。

 剛も30周年を前に感慨深げな様子で、「光一くんにも伝えたんですけど、漫談にも力を入れていきたいと思います!」と宣言すると、さらなる歓声と拍手が。そして1stコンサートを振り返って、「自分がトークで光一くんの衣装チェンジをつなぐ大役を、私はやれる自信があったのですが。いざステージに立ち、お客さんを目の前にすると頭が真っ白になって、ものの3秒で『次は光一くん!』」と、トークで繋げなかった過去を告白。光一もすぐさま「まだ着替えてないから~」と腰を落として着替えの仕草をしながらノってみせるなど、初々しいエピソードを再現つきで回顧。剛は「そこから始まった我々のトークが、いまや怒られるぐらい喋っちゃう」とトークの成長ぶりにも触れた。

 光一は、こたつでぽつんと2人で過ごした東京ドームの思い出を踏まえて、会場へも感謝を述べるなど、最後の最後まで感謝と笑いに溢れるトークで会場を包み込んだ。最後は「またお会いしましょう」と約束するように語り、大勢のファンから特大の拍手で見送られた2人。その後ろ姿はとても頼もしく映った。

 7月21日をもってSTARTO ENTERTAINMENTとのエージェント契約が満了を迎え、新たな一歩を踏み出すDOMOTO。今回のコンサートが象徴するように、彼らの地に足のついた堂々たる姿は輝かしく、新たな門出に一切の不安を抱くことなく、むしろこの先の未来への期待が高まった。

 ごくシンプルなピアノの音色から、お馴染みのバンドメンバーによる演奏、そしてさまざまな楽器の音が何層にも重なるダイナミックなオーケストラ、アカペラ、ファンの大合唱……と多彩な構成で魅せた今回のステージ。リッチな音の重なり、そしてエンドロールに並ぶ名前の数は、彼らへの信頼の証とも言えるだろう。MCにもあったように、DOMOTOには彼らと同じ時を過ごし、同じ年輪を重ねてきたファンがいる。東京ドームでは70公演、動員数3,853,000人(コンサート・イベントすべて含む/7月23日終了時点)と、2人が樹立した記録を自ら更新し続けている。

 どの場面でも、2人の歌唱力と表現力が際立っていたのはもちろんのこと、後半のオーケストラ演奏での歌唱では、彼らの「歌いたい」「聴かせたい」という思いが一層込められていた印象で、今なお音楽に対する貪欲な姿勢を感じた。

 改めて思うが、DOMOTOの音楽性はデビュー曲「硝子の少年」から世間を驚かせるものだった。流行に左右されず、独自性を貫いてきた。今回のコンサートでもファンが歌う場面があったように、誰もが気軽に口ずさめる楽曲を多数有しているのも特徴的で、時代やトレンド、リスナーの年齢·性別を問わない開かれたものである。

 「愛のかたまり」で幕を開け、最新曲「またね」で締めくくる。DOMOTOとして新たな一歩を踏み出した彼らの今を表現する“堂々たる”コンサート。キャリアと温かくてユニークな人柄、そして彼らの真髄である音楽を堪能するにふさわしい、大変贅沢な時間だった。

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