DOMOTOは変わらずステージに立ち続けるーー新たな1ページをめくり、2人の軌跡を刻んだ東京ドーム公演詳細レポ
堂本光一、堂本剛からなるDOMOTOによるコンサート『DOMOTO Concert 2026 ~Stay with me~』が、7月15日、16日の東京ドーム公演を皮切りに、7月22日、23日の京セラドーム大阪での2公演を開催する。
1997年のCDデビューの翌年である1998年より東京ドームで公演を行っており、東京ドームでの公演回数は70回を数える。これにより、DOMOTOが持つ「単独アーティストによる東京ドーム最多公演数」の記録を自ら更新した。
改名後初となる東京ドーム公演では、代表曲から最新曲までを織り交ぜながら全29曲を披露し、DOMOTOの“これまで”と“これから”を描いたライブで約5万5千人を魅了。彼らが紡いできた音楽、そして変わらずステージに立ち続けるDOMOTOという存在の大きさを改めて実感するライブとなった。本稿では7月16日の東京ドーム公演の模様をレポートする。
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「愛のかたまり」から始まるDOMOTO初の東京ドームコンサート
会場に足を踏み入れると、涼やかな空間が広がる。開演5分ほど前からクラップの音が響き、DOMOTOの登場を待ちわびていた。暗転すると2人の映像が流れ、観客の声が一層高まる。オルゴールの音色が響き渡る会場には夕日のようなオレンジ色の光が注ぎ、2人で歩んできた長い軌跡を照らすようだった。
ライブは、作詞を剛、作曲を光一が手がけた「愛のかたまり」で幕を開けた。ステージ上部に「DOMOTO」と大きく掲げられたロゴの下、ゴールドのビジューが輝くロングジャケット姿の2人が登場するとさらなる歓声が上がる。赤と青の照明の光が注がれる中、2人の姿は神々しくもあり、同時に地に足の着いたどっしりとした頼もしさも感じた。
これまで何度もライブで披露してきたナンバーが並ぶが、それらは今なお瑞々しく会場に響き渡る。それは2人の歌唱力と表現力、そして時代の移ろいに左右されない盤石な音楽性を貫いてきた賜物だろう。
「Kissからはじまるミステリー」では、剛から光一へと受け継がれるラリーのような歌唱に、2人の声が重なったときの唯一無二感。身体の動きに連動した布の揺れが美しく、レーザーが目まぐるしく会場を照らし、ファンの持つペンライトもお決まりのリズムを刻む。そこには変わらない時間が流れていた。
光一の煽りで軽快なクラップが響く「シュレーディンガー」では、ネオン輝くステージ演出で、伸びやかなボーカルと粋なサウンドで楽曲の世界へとさらに引き込む。ダンサーが集まって一層華やかさを増し、スパークルが降り注ぐように盛り立てたり、オーディエンスのクラップが激しくなったりと会場のボルテージは最高潮に。最後は剛が「会場の皆さんも一緒に」と呼びかけ、楽曲を盛大に締めくくった。
そして、光一が「DOMOTOと申します!」と挨拶してMCタイムへ。「我々が東京ドームで最初にやったの、何歳でしたっけ? 18とか? 9?」と問いかけると、会場からはすぐさま正解が寄せられる。その声を受けて「19歳からずっとやらせていただいて」と語ると、大きな拍手が。剛も「開催するたびに集まってくださる、皆さんが作ってくださった(ライブ)」と、改めてファンに感謝の言葉を述べる。
光一が「19歳からでしょ? ということは約20年近く…」と言いかけると、会場ではどっと笑いがおこる。剛が「47歳」とこぼし、光一が「30年近く」と言い直すとさらに大きな拍手が寄せられた。まるで2人とファンが会話をしているかのようで、そんな何気ない場面からもDOMOTOとファンが重ねてきた濃密な時間を感じた。
「昔はね夏にツアーとかやってたんですよ」と光一が切り出すと、剛も「『Kissからはじまるミステリー』っていう曲はね、デビュー前の曲です。本当はデビュー曲になる予定だったんですね」と説明。続けて「最近、なぜか間違ってファンになっちゃっていう人、どれくらいいらっしゃいますか?」と投げかけると、ペンライトを揺らして回答するファンの姿が。さらに直近5年に絞ったほか、「なんかわかんないけれど連れてこられた人」など、2人が相次いで問いかけていく。呼応するペンライトの光を受けて、光一が「ACEesじゃなくていいんですか?」と笑いを誘うと、剛も「(後輩の名前を出すのは)よくやる手法ですね(笑)」とツッコミ。光一は「キラキラしてますよ」「明治時代だったら死んでる、我々」と自虐的に語り始めると、剛が「漫談スイッチ入った(笑)!」と笑っていた。
光一が「そんな47(歳)になっても、この黄金に輝く……」と衣装をひらりと見せ、“ようこそ”と言わんばかりに手を広げると、風によって布が揺れて一層輝いて見えた。剛は「生地と照明さんのおかげなんで(笑)」とすかさずツッコむなど、軽快なトークで楽しませた。
そんな和やかなムードから一変させるようにして、新曲「またね」を披露。光るDOMOTOのロゴや、ピンク、赤、夜空に輝く星……そんなグラフィックを背に、キラキラとした音色とソロ、ハモリを混ぜながら、柔らかくファンを包み込むような歌唱を届けた。
その後もムービングステージやフロート、リフターなどを使い、後方や上階にいるファンにもくまなく顔を見せた。ライブの途中では過去映像が流れる一幕も。光一と剛の若かりし日の姿が映し出され、そこにはノースリーブの衣装で髪を揺らし、一生懸命に歌う姿があった。拳を掲げ、ステージを走る、走る……2人で繋いできたこれまでの時間がいかに輝かしいものだったかーー。
また、ホイッスルを手にした光一から始まる「ジェットコースター・ロマンス」では、試し吹きをしてから勢いよく鳴らす。無事に終わると光一が笑顔を見せ、客席もさらなる高揚感に包まれた。本格的な夏の到来をDOMOTOらしくリズミカルに演出してみせた。
撤収時間を気にしつつも漫談スイッチオン! 光一&剛の思い出トーク
この日のMCでは、披露した楽曲や過去の映像を踏まえ、光一が「30年以上前ですよ」としみじみ。剛とともに時の流れの早さを嚙みしめるようにトークが展開された。剛が「あの時は走って歌ってたな……」とこぼすと、光一は「そんなテンションちょっとあんまないもんね」「我々、無理してるの!」と声色を変えて投げかけると、会場から拍手が送られた。
光一が続ける。「去年から、元うちの後輩たちが出てるような、若い子がやること、フェスみたい(なイベント)に出たのね。上田竜也たちがやってたやつ。その時にさ、若い子たちが、登場するやいなや、なんて言ったか……想像して?」と剛に問いかける。
剛は「俺の大好きなおじさんです!」と回答。光一は「なんで俺の紹介してるの! 俺の紹介はいらないです」とツッコミ。登場したメンバー自身の発言を想像するように促すと、剛は「えーっと、『今日はみんなと俺たちでいい恋しようぜ!』」とフレッシュなアイドル風に回答するも、「違う」と光一。剛が「これ、言う度に恥ずかしい(笑)。言わされるだけ言わされて……」とこぼすと、光一は「いい企画ですね」とにやり。
話を戻して、光一は後輩の発言について「俺、びっくりしたのよ! その子たちが、『かかってこいやー!』」と、声を張って再現すると会場からも笑いがこぼれる。剛が「“かかってこいよ”案件ですね」と噛みしめるように続けると、光一は「我々、それ言ったことないじゃないですか」と言えば、剛も「かかってこいはさすがにないな……」と回顧。すると光一が再び、自らイントロを口ずさんで「かかってこいやーーー!」と今日イチの声を張り上げると、会場からは大きな歓声と拍手が起こった。
光一は「いや、違うの! 違うの! だって、かかってきてほしくないんだもん!」と言うと、剛も「じっとしてて!」と続ける。光一が「いややもん、急に来られたら」「いや、だからほんまにかかってこられたらどうすんのかな?」と呟くと、剛も「『おら~!』ってみんなが一斉にステージ上がってきて……」「そしたらデカイ声で『ごめんなさい!』って、それは言わなあかんわ」と想像を膨らませていた。
後輩たちのような時代があったと振り返りながら、光一が発した、ファンも一緒に「同じ年輪を重ねている」という言葉には剛も同調。節々で見られるファンとの掛け合いも、長い時間をかけて築き上げてきた絆を感じさせるものだった。
撤収時間を気にしながらも、その後も2人のトークは止まらず。光一が「かつては夏にコンサートをしていたけれども、どちらかと言うと我々2人組、冬に生息する……」「だから楽曲もね、冬の曲が多いんです。夏の曲、全部やりきった」と言えば、剛も「僕らの中での、なんて言うんすかね、やりきったっていうか」と笑いを交えながら、「夏の王様」をやっていないと続け、剛が「あれは河合(郁人)くんの歌になってる」「進呈ということなんです」と、冗談交じりにコメントした。
また、ステージ演出の話では、剛が高所恐怖症だと明かす。「マジで必死にやってますからね」と切り出し、かつて気球に乗った時を回顧。続けて光一が、「でもさっきの光剛山(一人用リフター)、あれも嫌でしょ?」と聞くと、剛は「まあ、好きじゃないよね」と返答。光一が「どちらかというと、やっぱり足をつけて……」と話すと、剛も「(足を)つけてたいよね、やっぱり人類」と訴えかける。そして剛は、高所からマイクが落ちないように、グローブにマイクが入る仕掛けを施していることも明かした。
軽妙なトークの中では、KinKi Kidsとして歩んだ軌跡を統括したベストアルバム『39 Very much』を7月21日からサブスク配信することを発表。「再生してください!」としつつ、「トークをやたら切り取らないでください。歌のところを切り取っていただきたいなと思います」と剛。彼らのこれまでの活動が、より広い層へと開かれることを喜んでいるようだった。