嵐、活動終了から1カ月……形を変えながら紡ぎ続ける絆 “新しい日常”として続いていく5人の物語

 嵐が26年半の活動に一区切りをつけて、約1カ月。まだその余韻のなかにいる人も少なくないだろう。「そんなに寂しがらないでください」と松本潤がInstagram Liveで語ったように、5人はそれぞれの場所で、ファンとつながろうと次の一歩を踏み出している。

 その歩みが温かく思えるのは、ファンクラブ、メンバーシップ、アプリ、サロン、テレビやラジオと、それぞれ形は違っても、そこにどこか共通した“嵐らしさ”を感じられるからかもしれない。

 相葉雅紀は、7月3日にファンクラブ開設を発表した。その告知ページには、本人の動画メッセージが添えられており、会員証や会報の発行、番組協力など、ファンクラブの特典について自らアナウンスしている。だが、早期入会特典として、本人が描いたイラスト入りのメガネ拭きと缶バッジがつくことを説明する場面で、ちょっぴり吹き出してしまうという相葉らしい展開もあった。

 大規模なステージで何万人もの前に立ってきた人が、ファンの手元に届く小さな特典を前に思わず笑ってしまう。どれだけ多くの人から愛される国民的スターとなっても、どこか身近に感じられる部分がある。それが相葉らしさであり、嵐の微笑ましい雰囲気を作っていたことを再認識させられる一幕だった。

 松本もまた、公式メンバーシップ「MJ’s Membership」が近日オープンに向けて準備中であることを発表。6月16日のInstagram Liveでは、移動中の車内からという“未完成”な空気をそのまま伝えてくれたところに、長年ライブ演出を手掛けてきた松本らしさを感じさせた。完璧に作り込まれたステージを届けてきた人が、あえて移動中の車内から近況を伝える。その落差に、今の松本の新しい距離感が見えたようにも思う。「もうすぐ二宮くんの生配信があるので、被らないように終わらせようと思います」と、同日に予定していた二宮和也の生配信スケジュールを把握し、さりげなく気にかけるところも、メンバー同士のつながりを感じさせるものだった。

 
 
 
 
 
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 その二宮が、2024年からオフィシャルファンクラブ「オフィスにのホールディングス」を立ち上げていた前例は、メンバーにとっても心強かったのではないだろうか。嵐という形が変化していく上で、ファンとどのようにつながることができるのか。新しい技術に対して受け入れが速い二宮が、SNSやアプリなどを使って模索し、切り拓いてきた道があったからこそ、嵐の次の一歩を穏やかに受け入れられたというファンも少なくなかったはずだ。

 また、二宮はグループとして大きな節目を挟んでも、CMに映画、バラエティにYouTubeと、多くの仕事を次々とこなしていく姿が印象的だった。「野村不動産ソリューションズ」の新CM発表会では、嵐のラストライブ翌日に相葉と偶然会ったことを明かし、「お前がいるんかい」と笑い合ったというエピソードも語っていた。その一幕は、あまりに二宮らしく、そして嵐らしかった。誰もが人生において大きな区切りを迎える。だが、そのあとにも、日常は続くのだ。そして、その日常のなかに、変わらない関係性がふっと顔を出す。その軽やかさが、二宮の言葉にはあった。

 グループとしての活動に区切りをつけたことで距離が遠くなるかと思いきや、決してそんなことはない。そんな温かさを見せてくれたのは、大野智もそうだ。

 5月31日をもってSTARTO ENTERTAINMENTを退所した大野。これまでの動きからも、このまま表舞台から距離を置くのではと噂されていたが、7月3日に初の公式SNSとなるXとInstagramを開設した。さらに7月15日から個人サロン「さと島」を始めると、顔出し動画で発表。国民的アイドルという肩の荷を下ろし、人間・大野智として何を発信していくのか。多くの人がその一歩を見守っている。

 “島”と名付けられた小さなコミュニティは、まさに何もないところから、5人でひとつの居場所を作ってきた嵐の始まりをも思わせる。小さな喜びから再び紡いでいく。そんなささやかな幸せが、これから少しずつ積み重なっていく予感がする。

 そして櫻井翔もまた、相葉、大野と並んで7月15日にファンクラブ「THE SHOW」の新規受付を開始すると発表した。こちらも、相葉と同様に早期入会特典として、櫻井が考案したオリジナルのラゲッジタグがつくという。そのアイテムのチョイスに、ファンとの関係は途切れておらず、まだまだ一緒に旅をする仲間なのだというメッセージが込められているように感じた。

 櫻井は、ラストライブの翌日から『news zero』(日本テレビ系)を通じて、ファンと5人の時間をつないできた。無人の東京ドームのステージに5人で座り、「次いつ会うか」と話していたこと。その事実をあのタイミングで伝えられるのは、世の中にあるさまざまな物語と人々とを結びつけてきた櫻井ならではだ。

 ラストライブで櫻井は、「松本潤、二宮和也、相葉雅紀、大野智、櫻井翔。僕たちが、嵐でした。いや、僕たちは……嵐です」と言い直した。それは、嵐の物語が遠い過去のものになっていくのではなく、形を変えていくのだと言いたかったのではないか。つい、そんなことを思ってしまう。

 相変わらずの愛しさと、これまでになかった新しさ。それを日常的に楽しみ、またつながっていく。そんな嵐の物語が、これからもあり続けていく。その歩みが並んだり、交差したり。ふと、同じ場所に立ったりすることもあるかもしれない。その日を約束として待つのではなく、5人それぞれの今を楽しみながら、そっと歩みを見守っていく。

 その柔らかく温かなつながりは、これから見えてくる景色のはずなのに、すでに新たな“嵐らしさ”として映るから不思議だ。嵐はどこか遠くへ行ってしまったのではない。5人それぞれの場所で、少しずつ形を変えながら、今も私たちの日常のなかに息づいていくのだ。

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