大橋ちっぽけ「嘘偽りない自分の姿を届けることこそが喜び」 今歌う本当の音楽と意志、3rdアルバム『aritei』を語る
「『常緑』の時とはまた違うんです」――気づいた、誇りの根源
――恋愛を歌いつつも、自分自身への観察や自省みたいなものがやっぱりありますよね。これは、大橋さんの特徴だなと思います。特に、後半になっていくにつれて強くなっていって。
大橋:変わりたい部分や結局変われない部分を、昔はそこまで赤裸々に書かなかったけど、今だったら素直に言える気がして。恐れなくなっていった結果、自己分析をして「実は僕にはこういうところがあって……」と素直に言えるようになったのかなという感覚がありますかね。
――5年前だとちょっと言葉にしづらかったことも言えるようになってきたと。たとえば、恋愛の歌にしても相手に対する向き合い方がすごく真剣で、とにかく精一杯な感じがします。
大橋:洋楽の影響なのか、歌詞のなかで何かを言い切ることがすごく好きで。特に恋愛ソングは、あまりにもベタすぎる恋の謳い文句みたいな表現をあえて言い切ってみたりして。時としてそれはすごくダサかったりクサく感じられてしまうかもしれないけど、僕はそういう言葉を表現のなかに入れるのがすごく好きなんです。海外のラブソングを歌詞を和訳して読んだ時に、「あ、こんなベタベタなことを言っていたのか」という感覚もあるけど、その言い切っている感じに、もしかしたら日本と海外における純粋に恋愛観の違いとかもあるのかもしれないけど、すごく魅力を感じているというか。
――はっきりした気持ちが言葉で歌われているなという印象があって、それがひとつの大橋さんの楽曲の形になってきているのかもしれないですね。
大橋:そうですね。最近は特に大事にしている感覚があります。
――最大の収録曲数にもなり、一種の大作と言っていい作品になったと思います。この作品をどんな気持ちで届けたいですか。
大橋:何も考えずに聴いてくれても、きっと好きになってもらえる曲がたくさんあるんじゃないかなと思えるくらいには、力強さのある曲が集まったと思えています。自分で曲を書いて、自分で作って、自分で歌うというのは究極の自己表現だったし、それに対して喜びを感じながら音楽を作れていることに気づけたので、どの曲もこれまで以上に人生に対する価値観みたいなものを率直に表現できた気がしていて。“有り体の自分”を詰め込めたので、そこに心を通わせていただけるのであれば、僕が救われます。自分の今の本当に音楽に対する向き合い方をいちばんに表現できたのが「aritei」という曲なんですけど、音楽に対して、「大橋ちっぽけ」であることに対して、「これでいいんだろうか?」と思う時はありつつも、今自分はすごくいい状態で。最終的には何も考えずに、「ああ、大橋ちっぽけは素敵なポップアーティストなんだな」と思って聴き終えてもらえるのが、いちばん幸せだなと思えています。アルバムを通して“ポップアーティスト・大橋ちっぽけ”というものを軽やかにとらえて、後味よく聴き終えてもらえたら嬉しいですね。
――自己表現という部分でもやりきった感覚がある?
大橋:今伝えたい気持ち、誰かに共感してもらいたい思いというものは、詰め込めたと思います。昔、アルバムを作った時に「この作品が日本の真ん中に届くようにやってほしい」みたいなことをよく言っていたんですけど、このアルバムを作ったことで、あらためて作品が多くの人に届くことこそが本当に自分にとって純粋な喜びになるんだろうという感覚もあって。「常緑」の時とはまた違うんですよね。自信を持って作った楽曲が、もしまた同じように広がっていった時に、きっと今はもっと誇りに思えるんだろうなとも思う。絶望も歌いがちなアーティストではあるけれど、「大橋ちっぽけ」として、「ちっぽけ」という名前を名乗ったまま、スケールをどんどん広げていきたい。そこへの迷いがない状態なんだということは、たくさんの人に伝えたいですね。
――作家としても音楽家としても引きが強くなっていることともリンクすると思いますし、このアルバムを通じて、ご自身のミュージシャンとしての体力みたいなものが着実に上がっているからこそ、表現の幅が広くなっているんだろうなというふうに思いました。
大橋:本当に。いろんな方に提供させてもらったり、誰かに寄り添う表現を続けていくなかでこれは思えたことなんですけど、自分で歌うなら自分の表現をちゃんとまっとうしたいな、と。嘘偽りない自分の姿を届けることこそが喜びであり、意義のあることだなと思えたというのも、そういうところにあります。すべての活動がちゃんと自分自身の今につながっているなと思えているので、どの活動においても頑張ってきたことが報われたというひとつの作品として、このアルバムが届けばいいなと思ってます。
――初のレコ初ライブ、『ワンマンツアー2026「aritei」』も控えています。
大橋:今回は椅子のある会場で。今まではスタンディングでライブハウスで聴いていただいていたんですけど、今回はもう少しゆったりとした気持ちで、純粋にまた音楽を楽しんでもらえるライブになるかなと思います。実験的な取り組みもしながら、より自分の音楽が心地好く届けられる空間を作っていけたらなという思いもあります。
――八村さんも東京公演は参加されるということで。
大橋:「I Will Go」は、ありたい自分であるために、もう一度心に火を灯して音楽をやるという気持ちの宣言みたいな曲にもなっていて。ライブで八村くんと一緒に歌うのも、すごく楽しみです。
■リリース情報
3rd Full Album『aritei』
発売中
配信URL:https://ohashi-chippoke.lnk.to/ariteiTP
01. I Will Go
02. Getting Over You
03. 案の定アイラブユー
04. コールドスリープ、愛
05. 誰かのとなり
06. 気が気じゃないのさ
07. All I Want
08. 人間ですから
09. 自己犠牲
10. 予期不安
11. ぼくのせかいは
12. 一体いつから
13. 言ってよ
14. aritei
■ツアー情報
『大橋ちっぽけワンマンツアー2026「aritei」』
※終了した公演は割愛
2026年7月19日(日)SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
OPEN 17:15/START 18:00
<チケット>
一般発売中(チケットぴあ/ローソンチケット/イープラス)
・指定席:6,000円(税込)
『大橋ちっぽけ弾き語りワンマンツアー2026』
2026年9月13日(日)月見ル君想フ
OPEN 16:00/START 16:30
2026年9月13日(日)月見ル君想フ
OPEN 19:00/START 19:30
2026年9月19日(土)パラダイスカフェ21
OPEN 17:30/START 18:00
2026年9月26日(土)musica hall café
OPEN 18:00/START 18:30
2026年10月4日(日)仙台カフェモーツァルトアトリエ
OPEN 18:30/START 19:00
2026年10月15日(木)松山Monk
OPEN 18:30/START 19:00
2026年10月17日(土)岡山城下公会堂 in KOTYAE
OPEN 17:30/START 18:00
2026年10月18日(日)KOBE QUILT
OPEN 17:00/START 17:45
2026年10月31日(土)cafe Room +
OPEN 17:30/START 18:00
2026年11月1日(日)広島SIX ONE Live MOON
OPEN 17:00/START 17:30
2026年11月3日(火・祝)会場:福岡・ROOMS
OPEN 16:30/START 17:00
<チケット>
プレイガイド2次先行受付(チケットぴあ/ローソンチケット/イープラス)
※2026年7月14日(火)23:59まで
・全自由(整理番号付):5,500円(税込)+1D
大橋ちっぽけ アーティストページ:https://www.universal-music.co.jp/ohashi-chippoke/
X:https://x.com/chippokeuta
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